マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

ネット回線の営業 その2

前回のお話家にやって来たネット回線の営業の男性に帰ってもらうため「火を使っていて忙しい」そう伝えました。「お料理中なんですか?何作ってるんですか?」 「は?」にこにこしながら、彼はそんなことを尋ねてきました。 アーロンの質問に反応せずにいる…

ネット回線の営業 その1

突然ですが、ポいもは普段チャイムを鳴らされても居留守を使います。 点検系は事前に管理会社の方から連絡が来るため、それ以外は居留守です。 ある日の夕方6時過ぎ、料理中に玄関チャイムが鳴りました。「珍しく料理をしている時になんだ!?」 覗き穴から…

町の治安 その3

前回のお話 マンションのポストしか置いていない所で、ずっとスマホを見ている小さくて細身、そして長い髪の毛で顔を隠している男性。 なんだかちょっと気味が悪いので、スーパーによってその人がいなくなってから帰ることにしたのに、買い物が終わってから…

町の治安 その2

前回のお話 宅配などを頼んでいないのに、呼び鈴をしつこくならしてくる人が家の前にいる。 何やら異常な感じがしたので、どんな人間なのか興味がわき、ドアスコープから覗いて見ることにしました。 何者?!!その人はドアスコープから顔が見えないよう頭を…

町の治安 その1

今回は実家の近所に住んでいたねこのバーバラさんに、代役をおねがいしています現在ポいもは一人暮らし。 右を見ても左を見ても、住宅しかない場所に住んでいます。 そんな街で深夜、ふと目を覚ます。外で一人、騒いでいるっぽい男の人の大声が聞こえてきま…

軟膏調剤 その2

前回のお話 軟膏調剤が苦手なまゆさん。 あちこち軟膏を付けまくり、ベタベタにしています。 どうやらぶきっちょさんみたいです。 「今まで器用さを必要とする作業はどうしてたの?」「そんなことは気にされなくて結構。ちゃんとできます。折り紙と、軟膏を…

軟膏調剤 その1

マメチュー先生の薬局では、最近皮膚科の処方が増えてきました。軟膏ねりねりポ村から比較的近いところに、皮膚科の病院が出来たらしい。いつもはマメチュー先生が、素早くチューブから薬を出して、皮膚科の処方箋によくある混合処方を作り上げてくれます。 …

フィトンチッド その2

前回のお話 仕事の休憩中、パゴロウさんとUSAさんは、ポ村の占い師・ソヨウさんの話をしていました。 「憎い人がいて悩んでいる人に、丑の刻参りをすすめたんだって」 「なぜ丑の刻参りを?」 「ソヨウ君が勧めた丑の刻参りは、ポ村の御神木限定」 「ポ村の…

フィトンチッド その1

憎くて憎くて仕方がない人がいる。 目の前から消えていなくなって欲しい。 そういう時って、一体どうしたらいいんだろう。 マメチュー先生の薬局の、鉢の中で暮らす木じじい。 木のじじいであるため、鉢の中から出て移動するのは一苦労。 そのため、ほとんど…

夏のお野菜 その5

前回のお話 三すくみでお料理の提供を待っていたケイヒさん、マメチュー先生。そしてパカじいさん。 するとなぜか、ナメ江さんの金切り声が聞こえてきました。 「キャー!」 「ナメ江さん、大丈夫か?」 昭和の男気をみせるパカじい、いち早く駆け付けます。…

夏のお野菜 その4

前回のお話 農家のケイヒさんは三すくみでお料理を待つ間、マメチュー先生に相談をしていました。 相談内容は耳鼻科の先生が、自分の話をほとんど聞いてくれていなかったということ。 その先生の診断は… 診断:外耳炎 「…先生絶対話聞いてなかったよな。ほん…

夏のお野菜 その3

前回のお話 農家のケイヒさんは収穫したお野菜を、いつもお世話になっているポ村の住民に配りにきました。 小料理屋 三すくみにやってきたケイヒさんは、今から野菜料理を食べさせてくれると聞き、食べたいメニューを考えています。 まずはトマトはサラダね…

夏のお野菜 その2

前回のお話 農家のケイヒさんは収穫したお野菜を、いつもお世話になっているポ村の住民に配りにきました。 大量のお野菜を抱えているので、ちょっとよろつきながらの登場。 「よっと。わわ、あ!三すくみのみなさん、こんにちはー」 「アラ、ケイヒさん、コ…

夏のお野菜 その1

土壌を腐らせる、そんなポ村に巣くう悪しきものにも負けず、ようやく実ったポ村産の可愛い野菜たち。 「可愛いなぁ。抱きしめたくなるよなぁ」 農家のケイヒさんは、自分が育てて収穫した野菜たちを愛おしそうに見ています。 名残惜しいですが、商売なのでい…

高齢の患者さん その2

前回のお話 イチイさんの調剤薬局 よく薬のことを聞いてくるのに“用法用量を守って下さい”というアドバイスを聞いてくれないチョウジさん宅のご近所の青木さん。 なぜなのでしょう。 「近所の高齢なご婦人、青木さんなんですけどね。いつも用法用量を守って…

高齢の患者さん その1

イチイさんの調剤薬局で薬剤師として働くチョウジさん宅の近くで、井戸端会議をしている近所の高齢なご婦人たち。 ”足元は暖かくしたいんだけど、顔は冷たい方が好きなのよね” 時間を持て余している彼女たちは、会えばいつも長い間立ち話しているようです。 …

やけど その2

前回のお話まゆさんは、原因不明のやけどを腕に負っていました。 しかしてんまさんと話していて、鍋の近くに置いてあったザルに腕が触れたのが原因だと思い当たったようです。「ザルに腕が触れた時、チクッとはしたけど熱いとか、痛いとか、思わなかったんだ…

やけど その1

「うわっ。何これ」 まゆさん宅「まゆちゃん。どしたにゃ?」 「あ、うん。何でもない」 「にゃきゃ!?まゆちゃん、ウデッ。そのウデどしたのにゃっ」まゆさんのめくれたスソから、ちらっと見えた腕。「あぁ、いや」 「にゃって、にゃってそれ」 「にゃこ、…

猫の薬屋さん その3

前回のお話 薬屋さんごっこをしている、ねこ森町のねこさんたち。 話の流れで“人間が口にしている薬は美味しそう”ということになり、こっそり手に入れることに。 “でもどうやって?” 小さな脳みそで考えた末、マジックハンドを使い、バレずに薬をかすめとる…

猫の薬屋さん その2

前回のお話 ねこ森町のねこさんたちは、お薬屋さんごっこをしています。 患者役のねこさんは、何やらほしいお薬があるみたい。 「ほしいものとは、なんにゃすきゃ?」 「それはにゃすね」 お薬嫌いのねこさんたち。 でも実は、人間が飲む薬は気になる。 いつ…

猫の薬屋さん その1

植物には植物の薬。 人間には人間の薬。 動物には動物の薬。 お薬とはそういうものです。 昆虫には昆虫の… そういえば昆虫の薬はあまり聞いたことがありませんし、昆虫用の病院もなさそうです。 昆虫が薬になって他の動物たちの役に立つことはあるのに。 こ…

正確にはかる派 その2

前回のお話土曜日の午後 マメチュー先生の調剤薬局にやってきたトビーくんとペンネくん。 パゴロウさんは風邪気味のペンネくんに渡す、風邪薬であるシロップの準備をしていました。 パゴロウさんは過量服用にならないよう、きっちりしっかりはかってからシロ…

正確にはかる派 その1

本日は土曜日。 パゴロウさんは朝からお弁当を作っています。 土曜日の調剤薬局の業務は午後1時までなので、その後ゆっくりお昼を食べようと思ったのです。 「ええと、お醤油が大さじ1。そしてお砂糖は…」 繊細でなんでもきっちりしていないと不安になるタイ…

約一年ぶりに、ポあねより皆様へ

お久しぶりです。ポあねです。 20歳のおじいちゃん猫、ポにゃを見守り、温かい声をかけてくださっていた方々へ。 ご報告があります。 今年、お正月休み明けの私の仕事初めの日、ポにゃが20歳10ヶ月の天寿を全うし、旅立ちました。 ここでご報告するのに文章…

みんなが集まる場所

にゃむ、にゃむむ?暗いにゃ。ここは真っ暗けにゃ。 どこなのにゃろうか? 確か幸せな気持ちで眠ったはずにゃのに。 そう、とっても幸せにゃった。 いい子いい子されながら”幸せにゃわ”って思いながら眠ったのにゃ。 だけど今はなんにゃか不安な気持ちにゃ。…

怖がり屋さん その12

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに特訓に付き合ってもらっていた途中、てんまさんに遭遇。 彼女から恐怖心が無…

怖がり屋さん その11

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに特訓に付き合ってもらっていた途中、てんまさんに遭遇。 最近、恐怖心が薄ら…

怖がり屋さん その10

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに特訓に付き合ってもらっていた途中、てんまさんに遭遇。 彼女は最近、恐怖心…

怖がり屋さん その9

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに特訓に付き合ってもらっていた途中、てんまさんに遭遇。 彼女は大好きなまゆ…

怖がり屋さん その8

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに特訓に付き合ってもらっていた途中、てんまさんに遭遇。 彼女は怖がることは…