マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

夏のお野菜 その2

前回のお話
農家のケイヒさんは収穫したお野菜を、いつもお世話になっているポ村の住民に配りにきました。

大量のお野菜を抱えているので、ちょっとよろつきながらの登場。


「よっと。わわ、あ!三すくみのみなさん、こんにちはー」
「アラ、ケイヒさん、コンニチハ」

「お久しぶりです」

「何をヨロヨロしとるんじゃ。男のくせに!服もだらしなく着るんじゃない」
「パカじいさん!?」


大きな声で大量の野菜を担いでいるケイヒさんにわめいているのは、パカじいさん。
小料理屋 三すくみの常連のおじいさんで、昭和タイプの男性です。


「だいたいお前、痩せたんじゃないのか?食べてるのか?暑いからってちゃんと食べなきゃダメじゃないか」

そんなおじいさんがいてもいい。


そう思っているケイヒさんは、いつもパカじいさんに大人しく従っています。


「さーせん」

「ちゃんとした言葉を使いなさい!」
「はいっ。すいません。マメチュー先生も来てたんですね。ちょうどよかった」


ケイヒさんは収穫したばかりの夏野菜をみなさんに配布。
ピーマンに茄子にトマトにズッキーニ、ゴーヤ。


「嬉シイワ。美味シソウ。ケイヒさん、有リ難ウ」
「私にもですか?ありがとうございます、ケイヒさん。お野菜が宝石みたいにキラキラしていますね」

「へへ。ですよね。ありがとうございます」
「何作ロウカシラ?今日、食ベテ行ク?」

「いいんすか?最近、ほんとに食欲無くて、あんまり食べてなかったんですよね」
「ヤダ、ソウナノ?ジャア、皆、食ベタイモノ、リクエストシテ」


三すくみのみなさんとケイヒさん、それからマメチュー先生とパカじいさんは、口々に食べたいものを話し合っています。


暑くて食欲が無かったけれど、美味しそうな野菜を見ていると、次々に食べたいメニューが浮かびます。


暑くてだれる夏こそ、栄養をとらねばなりません。

続きます。