マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

忖度

前に我が家への侵入者に厳しいという、ぽんちゃんのお話をさせて頂きました。


そんなぽんちゃん、実は自分をこの家に連れて来てくれたポあねとは、2年間くらいしか一緒に暮らしていません。


でもその後、何年たってもたまに帰省するポあねの事は覚えているようで、襲いかかることは一切ありませんでした。


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覚えているというか、頭の中にポあねが刻まれすぎているせいなのか…


久し振りに会ったはずなのに、ポあねを見た時のぽんちゃんの反応は、まるで昨日まで一緒にいた人に会ったかのような態度。


攻撃もしなければ、特に喜びもしないし、様子を伺う事もしません。



そして侵入者に厳しいぽんちゃんが唯一。

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襲いかからなかった侵入者、母方の伯父。


この伯父はいつも連絡もせず突然、隣にある祖母宅に帰省します。


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祖母宅が留守だったため、妹である母に会いに来たようです。


しかし、その母も丁度外出中。


代わりに父が、伯父の対応をしました。



おそらくぽんちゃんは、父の様子を見て何かを察したのでしょう。



伯父に対し敬語を使い、お茶を入れ、もてなす父。


そして伯父に気を遣い、愛想笑いをし、常にかしこまっている父。


そんな父をジッと観察しているぽんちゃん。



その場の雰囲気を感じ取ったらしく、ぽんちゃんは父の隣で大人しくしていました。

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ぽんちゃんは何故か別の部屋に行くでも無く、そのままずっと伯父を静かに見ている。


何をどう思っていたのでしょう。



でもぽんちゃんは案外、世渡り上手なのかな?

女の子に対する態度

とある場所で暮らしていたねこさんは…

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しかし…


もじもじするねこ。


どうしたの?

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実はぽんちゃん、ねこの女性たちには弱いのです。


ねこ森町の女の子たちに対して、ドキドキしているにゃこさんと一緒です。

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全く相手にされていませんでしたけどね。


頑張れ、ぽんちゃん!

鬼猫の刃

この道の先には容易に、立ち入る事は出来ない。

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いや、決して立ち入ってはならない。


なぜなら立ち入った者は皆…

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大量の血痕。


不吉な禁域である、この場所で起きた惨殺事件?



道の先には立ち入ろうとする者を、阻むようにしている…何かがいる。


惨殺事件の犯人なのだろうか?

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それとも地獄の門番ケルベロス?


通行人に謎をかけ、答えられないと殺してしまうというスフィンクス?


惨殺事件の犯人は?


【犯人】ぽんちゃん

【被害者】ポいも

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惨殺事件の犯人は、まだまだミニマムサイズのぽんちゃんでした。


ぽんちゃんは物心?がついた時から…


ハイハイを卒業したくらいの、生後2ヶ月辺りから我が家にやって来るもの皆、傷つけた。


宅配の人など我が家に人がやって来ると、いの一番に玄関に出向くねこさん。


「宅配でーす」

タッタッタッタッ


そして…

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宅配の人に向かって盛大にわめき立てる。


それでも宅配の人はまだ、玄関先までしか来ないので“にゃーにゃー”と文句を言われるくらいですみます。


しかし我が家に遊びに来た、親戚に対しては…

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この事件以降、二度と遊びに来ることは無くなりました。

(一応隣の祖母宅には遊びに来ます)



そしてもちろん、遊びに来た友人に対しても同様の行為をしてしまいます。

  
あまりにないて喚いて大騒ぎするので、ぽんちゃんにはちょっと廊下に立っていてもらう事にしました。

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それでも窓の外からギャーギャー叫び続ける小さなねこ。



異常に騒ぎ続けるぽんちゃんに対して友人が
「入れてあげたら?」
と仏心を出してくれました。


友人の言葉に甘えて、早速窓を開けてあげた途端、殺人鬼の顔をしたねこが友人に襲いかかる。


ジャンプして飛びかかり、友人を仕留めようとする我が家のねこ。


「やばっ!」


咄嗟に友人をかばったポいも。


赤ちゃんねこの鋭く、細く、小さな爪がポいもの首にある太めの血管を切り裂く。



直後自分でも驚くほどの大量出血。


それを見た友人は引いてしまい、そそくさとご帰宅。



そして独り残されたポいもは、大量出血に対しティッシュで押さえようとする。


しかし全然間に合わず、ダッシュで洗面台に向かい血を洗い流す。



辺りは惨殺事件でもあったかのような状態。


ようやく出血が落ち着いた時に、帰宅した母。



「なっなに?どうしたの?この血っ?!
なにがあったの?」

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これが惨殺事件は顛末です。


一緒に暮らしているねこさんが、他人には全く懐かないのはちょっと嬉しい。

けっこう嬉しい。



でもぽんちゃんの態度は、度が過ぎています。


以後、友人も呼べなくなってしまいましたね。




しかし、そんなぽんちゃんを見ていて思った事。


ぽんちゃんは動物の扱いに慣れていない母には、普段から全く懐かず、いつも母の太い足をぶっ叩いて過ごしています。


 
それでも我が家へ侵入する事を、ぽんちゃんに許されている母。


そして母を叩く時は、爪も出さない。



ということは母に対し、ご飯を出す家畜としか思っていないような態度を取るぽんちゃんですが、一応は心を許していたのかな?



よかったね!母ちゃん。


よかった、よかった!

父、ひょうたんと観賞用のかぼちゃを育てる その2

前回の続き

突然ひょうたんと観賞用のかぼちゃを買ってきて、庭に勝手に植えた父。 


そのひょうたんとかぼちゃを放置していたせいで庭は荒れ、近所迷惑になるほど蔓が育ってしまいました。


蔓に関しては無駄に育ったのですが、肝心の果実の方は?



「ひょうたんとかぼちゃが実を付けたよ」


父がそんな報告をしてくる。


「そうか、実をつけたか…」


厳しい環境に置かれた方が、作物は育つ場合もあると聞く。


「ああ、ホントだ。実が付いてる…
付いてるけど」



父、収穫。。。


ひょうたん一つ、かぼちゃ一つ。
どちらもちょうど一つずつ収穫出来ました。

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全く果実が実らないわけでも、豊作になるわけでもないという…


一つしか実らない品種なわけでは、ないですよね?



大事に育てなかった結果が出たのです。


しっかり一つずつ収穫出来ただけでも、ありがたいお話です。



父は塀によじ登り、電柱にぶら下がっているひょうたんとかぼちゃをもぎ取ります。


とりあえず父よ、二度と蔓性の植物は買ってくるなよ…



そして収穫した観賞用のかぼちゃ。


父はそれを、普段雑貨など買わないくせに、ちょこんと部屋に飾る。


「なんかよかったね」


実際それなりに可愛い、小さな黄色いかぼちゃ。



そして結局、かぼちゃは一つでよかった。


このかぼちゃが万一豊作で、部屋中に父がかぼちゃを飾ろうものなら、また母に怒られていたことでしょう…


一方ひょうたんに関しては、これからが本番です。

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父がひょうたんを庭に植えたのには、理由があります。


自分で加工して七味入れにするためです。


“何故…?”



ひょうたんを一から育てる手間と、加工する手間…


絶対、加工してあるひょうたんを買った方がいいと思うのは、不器用で物作りに興味がないからなのでしょうか…



父は周囲の反応など気にせず、ひょうたんに加工をし始めています。


【作業工程】
ひょうたんに穴を開け、中身を取り出す。

その後しばらく水につけておく。

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そして乾燥。



完成したようです。


「なんだろうこれ…」



ニスを塗るわけでもないそのひょうたんは、ただの干からびてしまったひょうたんにしか見えない。


手間暇かけて、干からびたひょうたんを作り出した父。



何やら一人でその干からびたひょうたんに、せっせと七味を入れています。


完成したひょうたんを見ても手作りの“味”的なものは何も感じませんが、干からびたひょうたんに父は一生懸命七味を入れている…


今までそんなに七味など使っていなかった父。


干からびひょうたん七味を取り出しては、頻発に使うようになりました。


加工品のようにそのひょうたんは立たないので、ずっと机の隅で寝転がっています。

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「作ったから使って」

的な事を父が言わないので、干からびひょうたん七味を使用しているのは、父のみです。


その状況は、父にとって正解なのでしょうか?


何となく聞けなかったので分かりませんが…





さて最後に、ひょうたんについてのお話を一つ。


観賞用のひょうたんにはククルビタシンという、植物性自然毒を含有しているものがあります。


摂取すると嘔吐、下痢など胃腸不全を起こし、非常に稀ですが死亡例もあるとのことです。


今までひょうたんって食べれるのかな?

なんて考えた事はありませんが、改めて考えてみると何となく食べれそうな雰囲気…ありますよね。


でも口にしてはいけないんだそうです。

残念…

父、ひょうたんと観賞用のかぼちゃを育てる その1

父が買ってきたひょうたんと観賞用のかぼちゃが、近所に迷惑をかけている…

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うちの両親は鉢植えの植物が好きで、たまに購入してきます。


そして庭に植え替えたり、鉢植えのまま育てたりしています。



母はよく庭仕事をし、買ってきた植物たちにお水をあげたり、肥料をあげたりして可愛がっています。


ガサツに庭を歩き回って牡丹を踏み付け、ショックを受けていたこともありましたが、生き物は嫌いの母は、植物に関しては好きなようです。



問題は父。
 


生き物が好きで、植物が好きで、テレビゲームも好きで、本も好きで、音楽も麻雀も釣りもゴルフも落語も大福も色々好きで…



そんな色々なものが好きな父は、思い付きで突然何やら買ってくることがあります。


topsのチョコレートケーキや、ビックコミックオリジナル(父の愛読書)でいつもねこさんの表紙を描いている方の、ねこさんのトレーナーや、クッキングパパのコミックス等を買ってきては与えてくれる。



こんな風に、物や食べ物はまだいいのです。

ただし生き物や植物を、思いつきで買ってくるのだけは困ります。



突然買ってきた生き物はグッピー等の、小さな観賞魚。


小さいけれど、大事な命。


粗末にしてはいけません!



たまに水槽の水を入れ替えたりしている父ですが、グッピーを眺めたりして大事にしている、そんな様子はうかがえない。



「ちゃんと面倒をみれないなら、買ってきてはダメだよ!」

父にそうお説教をしたことがあります。


それなのにある日父が買ってきたのは、冒頭にあった“ひょうたんと観賞用のかぼちゃ”


確かにひょうたんもかぼちゃも見てる分には可愛いし、好きです。


そしてひょうたんというのは縁起が良いらしく、子どもの頃、祖母がひょうたんの御守りをやたらくれました。



ひょうたんが3つ揃えば三瓢箪。
三拍子揃って縁起が良いとされています。


6つひょうたんが揃った六瓢箪は無病息災。

健康で長生きが出来るよ、とされているそうです。



セルフメディケーションを推奨しているポ村の村長も、御守りにしています。

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そんな縁起物だというのに、父は母に怒られる。


「誰が育てるの?!」


きちんと育てられるわけないと、最初から母に決めつけられた父は、秒でお説教をされる。



父は怒られたというのに案の定、伸びていく蔓のために支柱も何もせずほったらかし…


「おいっ」


結果これ…

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近くにある開かずの門や、電柱をせっせとよじ登っていくひょうたんやかぼちゃの蔓たち。


お隣さんや通行人の迷惑になるほど、元気に育つ。



母に「どうすんのよ!」と父、再び怒られる。


まぁ、仕方が無いですね。


人に迷惑をかければ、人というのは怒られるのです。


庭を荒らすほど盛大に伸びていったひょうたんとかぼちゃは、果たして実を付けるのでしょうか…



迷惑をかけたのだから、その分実りある果実を…


蔓を観賞するために、父も育てていたわけではないでしょうし。



育てるなら、やっぱり大事なのは果実です。



でもひょうたんとかぼちゃの面倒をみてあげなかった、罰当たりな父。


一つも実らなくても、文句が言える立場にはありません。
  

でも蔓が育った分、果実も豊作になるのかも?


次回へ続きます

ねこさん、爪を切る

わたくしポいもは深爪をするタイプです。


ちょっとでも爪が伸びてきたら、切りたくなってしまいます。


爪の存在が気になってしまうと、職場でも切りたくなる。


そうならないように、週に何回も爪を切ってしまいます。



一方ねこさんは、爪を切られるのが嫌いな子が多いです。



爪とぎは大好きなのに、爪を切られるのは嫌い。


爪はねこさんにとって、大事な武器なのです。



家に押し入れ等あろうものなら、人の弱みにつけ込むようにその爪を使って、“押し入れ”をいいように利用する。


なんと言っても最初に、ねこさんが押し入れに爪をたてようとした時、ダッシュで止めに行ったのが悪かったんですが…


以来わざと押し入れに爪をたてるぽんちゃん。

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「お前の負けにゃよ」


かまって欲しい時は、必ずこれをやります。


忘れて欲しい事ばかり、頭にきざみこむねこさん。



でも外猫のぽんちゃんの爪は、そんなには切りません。



柿の木に登って自分でせっせと、爪とぎしています。



爪を切ったせいで、木登りがうまく出来なくなったりするのかな?

とか思うのですが、でもぽんちゃんの“押し入れ脅迫”が酷いときはこちらも爪切りの刑を下します。




一方ポにゃちゃんは押し入れがあっても、そんないたずらはしません。



ちゃんとねこさん爪とぎで、爪をといでいます。



でもそんなに一生懸命は研がないので、爪を切ってあげないと伸びっぱなしになります。
 

家ねこさんのポにゃちゃん。


戦う必要のない世界に生きるねこさんに、長い爪は必要ありません。


不用意にフワフワ寝巻きに爪を伸ばし、爪が伸びていたせいで、寝巻きに引っかかったままになる…


そんなのは困るでしょう。



ポにゃちゃんの爪はもちろん、ポあねが優しく切ってあげます。


「偉いなぁ、いい子だなぁ」



優しく爪を切って貰っているポにゃちゃん。



大暴れはしませんが、ずっと“にゃもにゃも”と文句を言っています。



爪が伸びる早さと言うのは、子猫・成猫・老猫で違います。



ポにゃちゃんみたいな老いたねこさんは、3週間に1度位で良いそうです。


ねこさんがあまりにもストレスを感じているようなら、一日一本ずつ爪を切っていくのが良いとのこと。



嫌がって爪を切らせてくれないねこさんには、ちゅ~るでねこさんの気をひいている隙に、爪を切ると上手くいくそうです。

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とはいえねこさんときたら、ちゅ~るの前で無防備すぎる…



爪は切らせて欲しいけど、ちゅ~るくれる人に何でも許したりしたら、いけませんからね!

きのこ狩り その3

秋のきのこ狩りに来ているまゆさんと、てんまさん。


お夕飯にきのこ料理を食べる気でいるのに、なかなかきのこが生えているポイントが見つかりません。


そんな時二人の前に、不思議な生物が現れました。


スッと一度いなくなったのに、再び現れた不思議生物は、きのこを握りしめてこちらを見ています。


「何なの、あれ?」


「あの子、さっきからずっといるみたい」


「なにそれ、お前のストーカー?」


「あたしたちの持っているきのこを見てたよ」


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「きのこ?きのこのストーカー?

よし、名を授けてやろう。
妖怪きのこ食い」


妖怪というのは、見たままの名前を名付けられる事が多いのです。


「にゃこっ!にゃこあいつ、知ってるにゃ!」



「そうなの?にゃこちゃん」


「ほう、あの生物は元々ポ村にいたのか…」


「きのこが好きなら美味しいきのこが生えているところを、知っているかもしれないね」


てんまさんは妖怪きのこ食いが何者かというよりは、きのこを要領よく探すため“利用してやろう”という発想が先に浮かんだようです。


「じゃあ、あいつのいないところを探そうぜ」


「きのこ、自分たちで探す?」


「あいつのきのことったら悪いじゃん。

どうせきのこを食うくらいしか、楽しみなんてないだろうから」


「うん」


「じゃあ、次は東側の湿っ気があるところ行くぞ!」



「ついでに小川の近くによってクレソンもとろうよ!

ポ村の秋クレソン。

そんでお鍋に入れよ」


「きのことれなかった時の保険か?」


2人は不思議生物をそのままにし、その場を離れる事にしました。



ポ村に住む人々は少しくらい不思議な事があっても、動じない人が多いみたいです。


“いや、でもちょっとは気になるけど…”



「わー見て、まゆちゃん!

秋クレソンいっぱいあるよー」


「しめじもあるじゃん。しめじ」

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「しめじが入ってたら、一気にきのこ鍋っぽくなるね」


「危うくクレソン鍋になるところだったからな」



「この辺りを探せばもっと、いっぱいきのこあるかも!」



「にゃこも探すっ」


「にゃこちゃん、任せたっ」


三人で仲良くきのこ探し。

てんまさんも必死になって探しています。




「ぬ~~…
あるっ、あった!あそこっ」



「さすがてんまっ!

食いもん探しだけは得意だな」


「うんっ」


てんまさんがきのこの元に駆け寄ろうとしたとたん、再び先ほどの不思議生物が現れきのこをかすめ取られてしまいました。



「ねぇまゆちゃん、またあの子でたよ~」


「きのこのストーカーめ!

付いて来ていやがったか」



「すごーいっ

つけられてるの気付かなかったね」



そしてかごの中に置いておいたきのこまで、素早く不思議生物に盗られてしまう。



「ああ…しめじ…」


「やりやがったな」

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不思議生物を追い払うためにポコッとした苔を脅しで当たらないよう投げつけると、不思議生物もそれを拾ってこちらに当たらないように投げ返してくる。



「キャッチボールか…

もう、とっ捕まえて売りさばいてやろうか」


「やったんにゃー」


てんまさんはまゆさんとにゃこさんのことを、ツンツンする。


「何にゃさ」


「今日はやめとこ。

売れないと思うし…

きのこ狩りに来たんだもん、今日は。」 



「きのこ…?

どんな環境でもいつも通りだな、てんまは。

それとも食い意地が張ってるだけか?」


不思議生物はせっせと1人で、手当たり次第きのこをむしり取っています。



「それ…毒ぽのこだよ~?」


不思議生物は毒ぽのこまでむしっています。



「あいつは毒食っても平気なのかな?」



「お腹すっごく減ってるのかも…」


「仕方がねぇなぁ」


不思議生物のために、今までとっていたきのこを全部おいていく事にしました。


「お食べ」


「ったく…とっとと帰んぞ、てんま」


すると不思議生物もおなじように、自分が持っていたきのこを置いていく。

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「は?」


そしてそのまま姿を消してしまう…



「干してから食う気なの?

グルメなの?」


「よく分かんない子だね、あの子」


てんまさん、楽しそう。

不思議生物に、興味を持ったようです。


「いつも、どこにいるのかな?
どんな風に暮らしているのかな?」


「にゃしゃー」



にゃこさんはひっそりとこちらを見ている不思議生物に、威嚇をしていました。



「もういいっ、ご飯!

帰って早くご飯」



「でも…きのこ無くなっちゃったね」



「いいよ、クレソン鍋で」



「あのね、クレソンもとられちゃってるの」



「マジかよ、あいつっ」



「お肉食べよ。肉肉っ」


「にゃしにゃしっ」


「三すくみのところ行って、薬味貰おうか?」



「どうせなら作って貰おう!肉鍋」



「そうだね。

具材もたっぷり入れてくれるよね」


「ナメ江、気が利くからな」





「今日会ったさ、あの子さ…」


「にゃ…」



「何だったんだろうね」 

「ああ…」


「また、会えるかな?」


「…」



「村長に報告した方がいいと思う?」



「もう知ってるかも。

にゃこが知ってたくらいだし。

村長の前にさ、マメチュー先生に聞いてみようよ」


まゆさんは、村長が苦手です。


「マメ先生?」


「あたしたちより、ポ村に長く暮らしてるから何か知ってるかもしれない」


「そうか、そうだね」


「とりあえず何者か分かるまでは、そっとしておこう」


「うん。

知らない生物にむやみに近付くと、お互い病原菌をうつしちゃうかもしれないからね」


「まぁ、知ってる生物でも人獣共通感染症(ズーノーシス:動物と人の間でうつる病気のこと)はあるからね」



不思議生物のことは正体が分かるまではそっとしておく…

ということに決まりましたが、不思議生物は一体何しに現れたのでしょう。



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「ナメ江ー!」


「アラ、まゆサントてんまサン。

にゃこサンモ」


「ナメ江!肉!きのこ!クレソンっ!!」


「ハイ?」


「ナメちゃん、お鍋食べたいですー」


「アラマア、ハイハイ!」


「あれ?ナメちゃん、このペーストなに?」


「ソレハレモンバームノ、ペーストデス」


【レモンバームペースト】
レモンバームとにんにく、ナッツ、オリーブオイルをミキサーに入れてペースト状にしたもの。


たくさんレモンバームをマメチュー先生から頂いたので、バジルの代わりにジェノベーゼ風のスパゲッティをまかないで作ろうと思ったようです。


「キノコヲ入レタ、パスタデス」



「きのこっ!!」


「え~それもちょっと食べたいなぁ」


「食べた~い」


「ハイハイ」


モリモリ食事中のお二人。




この日以降、二人は不思議生物を見かけることはありませんでした。


なのに時がたつにつれ、どんどん気になってしまう…


困った片思いです。