カラスケ
前回のお話冬の夜、ポ村には豚汁を出してくれる小さな屋台が出ていました。そこにはバスの中で居眠りし、最終のバスで終点ポ村まで来てしまった中年の男性がひとり、お客として訪れているようです。 「犬猫なんかに癒されるっていうけどさ、ほんとに癒される…
空気が澄み星がよく見える、そんな年の瀬せまる冬の夜。 ポ村には小さな屋台が一つ、ポツリと出ていました。屋台からはごま油のいい香りが漂っています。 冬にピッタリ、アツアツの豚汁を出す屋台のようです。 豚肉、ネギ、大根、ごぼう、にんじん、こんにゃ…
前回のお話トウキさんの個展を見にポ村にきた、観光客の女性二人組。 個展を開催する場所をみつばちさんと散歩中のてんまさんに尋ねようとしたら、そこへカラスケくんがやってきました。 しかし観光客の女性たちはカラスケくんを見て、とても気味悪く思って…
前回のお話最近カラスケくんにかまってもらえなくて、拗ねていたてんまさん。久しぶりに見かけたカラスケくんが、落とし物をしていることに気がつきます。慌てて追いかけるてんまさんですが、毎回すんでのところで追いつくことができません。そんなこんなを…
これは秋頃のお話。 ちょっと鈍くさめの、カラスのカラスケくんは、楽しみにしていたデザートをじっと眺めていました。 「おいしそうだす」 彼は食べ物の中では、果物が一番好きなようです。 どうやら落ちていた柿を拾って、後で食べるために大事にとってお…
前回のお話“人を殺す薬” それを作るためポ村で一人、薬の開発をするカシュウ。 上空に浮かぶ致死性の高い毒草“食虫エアプランツ”を手に入れるため、カラスに指示をしていた。 「頼まれていたのに、持ってこれなくてごめんなさいだす」 人の目に触れないよう…
ポ村で一人。誰にも気付かれることのない深夜…“人を殺す薬”を作っている男カシュウ。ポ村で作る理由は、致死性が高いと言われている毒草があると聞いたからだ。 噂レベルではあるのだが、ポ村の上空に浮かんでいるという。 空中に浮かび虫を捕食して、栄養を…