マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

2023-01-01から1年間の記事一覧

夏のお野菜 その5

前回のお話 三すくみでお料理の提供を待っていたケイヒさん、マメチュー先生。そしてパカじいさん。 するとなぜか、ナメ江さんの金切り声が聞こえてきました。 「キャー!」 「ナメ江さん、大丈夫か?」 昭和の男気をみせるパカじい、いち早く駆け付けます。…

夏のお野菜 その4

前回のお話 農家のケイヒさんは三すくみでお料理を待つ間、マメチュー先生に相談をしていました。 相談内容は耳鼻科の先生が、自分の話をほとんど聞いてくれていなかったということ。 その先生の診断は… 診断:外耳炎 「…先生絶対話聞いてなかったよな。ほん…

夏のお野菜 その3

前回のお話 農家のケイヒさんは収穫したお野菜を、いつもお世話になっているポ村の住民に配りにきました。 小料理屋 三すくみにやってきたケイヒさんは、今から野菜料理を食べさせてくれると聞き、食べたいメニューを考えています。 まずはトマトはサラダね…

夏のお野菜 その2

前回のお話 農家のケイヒさんは収穫したお野菜を、いつもお世話になっているポ村の住民に配りにきました。 大量のお野菜を抱えているので、ちょっとよろつきながらの登場。 「よっと。わわ、あ!三すくみのみなさん、こんにちはー」 「アラ、ケイヒさん、コ…

夏のお野菜 その1

土壌を腐らせる、そんなポ村に巣くう悪しきものにも負けず、ようやく実ったポ村産の可愛い野菜たち。 「可愛いなぁ。抱きしめたくなるよなぁ」 農家のケイヒさんは、自分が育てて収穫した野菜たちを愛おしそうに見ています。 名残惜しいですが、商売なのでい…

高齢の患者さん その2

前回のお話 イチイさんの調剤薬局 よく薬のことを聞いてくるのに“用法用量を守って下さい”というアドバイスを聞いてくれないチョウジさん宅のご近所の青木さん。 なぜなのでしょう。 「近所の高齢なご婦人、青木さんなんですけどね。いつも用法用量を守って…

高齢の患者さん その1

イチイさんの調剤薬局で薬剤師として働くチョウジさん宅の近くで、井戸端会議をしている近所の高齢なご婦人たち。 ”足元は暖かくしたいんだけど、顔は冷たい方が好きなのよね” 時間を持て余している彼女たちは、会えばいつも長い間立ち話しているようです。 …

やけど その2

前回のお話まゆさんは、原因不明のやけどを腕に負っていました。 しかしてんまさんと話していて、鍋の近くに置いてあったザルに腕が触れたのが原因だと思い当たったようです。「ザルに腕が触れた時、チクッとはしたけど熱いとか、痛いとか、思わなかったんだ…

やけど その1

「うわっ。何これ」 まゆさん宅「まゆちゃん。どしたにゃ?」 「あ、うん。何でもない」 「にゃきゃ!?まゆちゃん、ウデッ。そのウデどしたのにゃっ」まゆさんのめくれたスソから、ちらっと見えた腕。「あぁ、いや」 「にゃって、にゃってそれ」 「にゃこ、…

猫の薬屋さん その3

前回のお話 薬屋さんごっこをしている、ねこ森町のねこさんたち。 話の流れで“人間が口にしている薬は美味しそう”ということになり、こっそり手に入れることに。 “でもどうやって?” 小さな脳みそで考えた末、マジックハンドを使い、バレずに薬をかすめとる…

猫の薬屋さん その2

前回のお話 ねこ森町のねこさんたちは、お薬屋さんごっこをしています。 患者役のねこさんは、何やらほしいお薬があるみたい。 「ほしいものとは、なんにゃすきゃ?」 「それはにゃすね」 お薬嫌いのねこさんたち。 でも実は、人間が飲む薬は気になる。 いつ…

猫の薬屋さん その1

植物には植物の薬。 人間には人間の薬。 動物には動物の薬。 お薬とはそういうものです。 昆虫には昆虫の… そういえば昆虫の薬はあまり聞いたことがありませんし、昆虫用の病院もなさそうです。 昆虫が薬になって他の動物たちの役に立つことはあるのに。 こ…

正確にはかる派 その2

前回のお話土曜日の午後 マメチュー先生の調剤薬局にやってきたトビーくんとペンネくん。 パゴロウさんは風邪気味のペンネくんに渡す、風邪薬であるシロップの準備をしていました。 パゴロウさんは過量服用にならないよう、きっちりしっかりはかってからシロ…

正確にはかる派 その1

本日は土曜日。 パゴロウさんは朝からお弁当を作っています。 土曜日の調剤薬局の業務は午後1時までなので、その後ゆっくりお昼を食べようと思ったのです。 「ええと、お醤油が大さじ1。そしてお砂糖は…」 繊細でなんでもきっちりしていないと不安になるタイ…

約一年ぶりに、ポあねより皆様へ

お久しぶりです。ポあねです。 20歳のおじいちゃん猫、ポにゃを見守り、温かい声をかけてくださっていた方々へ。 ご報告があります。 今年、お正月休み明けの私の仕事初めの日、ポにゃが20歳10ヶ月の天寿を全うし、旅立ちました。 ここでご報告するのに文章…

みんなが集まる場所

にゃむ、にゃむむ?暗いにゃ。ここは真っ暗けにゃ。 どこなのにゃろうか? 確か幸せな気持ちで眠ったはずにゃのに。 そう、とっても幸せにゃった。 いい子いい子されながら”幸せにゃわ”って思いながら眠ったのにゃ。 だけど今はなんにゃか不安な気持ちにゃ。…

怖がり屋さん その12

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに特訓に付き合ってもらっていた途中、てんまさんに遭遇。 彼女から恐怖心が無…

怖がり屋さん その11

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに特訓に付き合ってもらっていた途中、てんまさんに遭遇。 最近、恐怖心が薄ら…

怖がり屋さん その10

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに特訓に付き合ってもらっていた途中、てんまさんに遭遇。 彼女は最近、恐怖心…

怖がり屋さん その9

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに特訓に付き合ってもらっていた途中、てんまさんに遭遇。 彼女は大好きなまゆ…

怖がり屋さん その8

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに特訓に付き合ってもらっていた途中、てんまさんに遭遇。 彼女は怖がることは…

怖がり屋さん その7

前回のお話 ビビリがコンプレックス、小学六年生ヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに特訓に付き合ってもらっていた途中、人見知りしているてんまさん…

怖がり屋さん その6

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくん、ケイヒさん、ナメ江さんとともに、怖いもの克服の特訓中。 優しい彼らは、さ…

怖がり屋さん その5

前回のお話ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない、ビビりに悩む小学六年生のヨモギくん。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずはビビり克服にチャレンジ。 トビーくんに、怖いもの克服の特訓に付き合ってもらっています。 「特訓2,虫さんと遊ぼう…

怖がり屋さん その4

前回のお話ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小で開催される肝試しが嫌でたまらない。 でも女子に馬鹿にされたくないため、まずは高所恐怖症の克服にチャレンジ。 マメチュー先生の薬局の丘すらも怖い彼は、丘にあるベンチで少しずつ高い所に慣れよ…

怖がり屋さん その3

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 そんな彼は、お目々クリクリのアイドル的クラスの女子に、ピンクの絆創膏が似合うと言われてしまいました。 絆創膏… そうだ。 調剤薬局のマメチュー先生に相談してみようかな。 小さい時からお世話になって…

怖がり屋さん その2

前回のお話 ビビりで悩む小学六年生のヨモギくん。 ポ村小では、六年生は一年生のお世話をするのですが、ヨモギくんの背後にはなにか良からぬものがそーっと近づいているようです。 忍び寄る小さき者。いたずらっ子の一年生 「びっくりしたぁ。ちょっと驚か…

怖がり屋さん その1

高所に立たされる 「あーこわい。気持ちわかるなぁ。そうだよね。怖いよ。かわいそうに」 ふと、テレビを見ていた少年の目は、黒っぽい小さな塊が床に落ちているのをとらえた。 不気味な黒き何か 「ひやぁぁぁっ!」 ……。 「いや、アレに似たサイズの、ただ…

猫と赤ちゃん その2

前回のお話にゃこさんとどろちゃんは決闘直前、迷子の赤ちゃん“ココアちゃん”を発見しました。 突然大きな声で赤ちゃんに泣かれ、戸惑うにゃこさん。 「どうしたらいいのにゃあ」一方静かに赤ちゃんを観察していたどろちゃんは、赤ちゃんが泣き疲れて眠った…

猫と赤ちゃん その1

今日も今日とて、会えばにらみ合うにゃこさんとどろちゃん。 このままではヒップアタックの試合が始まりそうです。 「!!!」 「にゃにゃ?」 「にゃぶ?」 風に乗ってミルクの美味しそうな匂いがします。 とっても惹かれるいい香り。なのですが… 「にゃこ…