今日も今日とて、会えばにらみ合うにゃこさんとどろちゃん。
このままではヒップアタックの試合が始まりそうです。
「!!!」
「にゃにゃ?」
「にゃぶ?」
風に乗ってミルクの美味しそうな匂いがします。
とっても惹かれるいい香り。
なのですが…
「にゃこさんは、これからどろちゃんと決闘なのにゃ」
「にゃぶっ」
ご飯より決闘!
男の子ですもの。
…決闘…
いや、やっぱりごはん!
ねこさんたちは決闘の前にこの匂いを確認。
ミルクの匂いがする方に走っていきます。
てんてん、ててててっ
「にゃたにゃた」
ころころ、とととっ
「にゃぶにゃぶ」
ミルクの匂いはどこからするのでしょう。
ねこさんたちが匂いのもとを辿って行ったら…
なんと!
赤ちゃんが草むらに落ちていました。
「にゃぶ?」
「にゃ!にゃこさん、これ知ってるにゃ」
「ぶぶ?」
「あれは赤ちゃんというやつにゃ。ココアちゃんにゃ」
そう。
この子は、ポ村で暮らす赤ちゃん、ココアちゃんでした。
どうやら迷子のようです。
でも赤ちゃんは状況をよく分かっておらず、辺りをきょろきょろしています。
ミルクの匂いは、どうやら赤ちゃんから漂ってきているみたい。
ふわふわして柔らかそうで、甘いミルクの匂いがしてとっても可愛い。
ねこさんたち、ふんふん赤ちゃんの匂いを嗅ぎたくなる。
ちょっと触れてみたくなる。
その途端、びっくりしたのか赤ちゃんは泣いてしまいました。
「ああぁぁぁ~~~~~~!!!」
しかもとっても大きな泣き声。
赤ちゃんはママに存在を気付いてもらうため、こうしてとっても大きな声で泣くのです。
「にゃきゃっ!?」
「にゃぶぅ…」
ねこさんたちは、大きな声がすごく苦手。
赤ちゃんが泣き出したりしたら、どうしていいのか分かりません。
「にゃわわわわ」
何が起こったのかホントに何にも分からないにゃこさんは、おどおどしています。
そして、どろちゃんは静かに固まっています。
「ぶ」
とりあえず、赤ちゃんが泣き止むのを待っているみたいです。
赤ちゃんが泣いている間、ねこさんたちは少しだけ離れた所で、ジッと赤ちゃんを見守っていました。
「ああぁぁ~~~~!!」
「にゃわわわ」
「ああぁ~~!」
「にゃわ〜」
「あ~~」
「にゃああ、どしたらいいのにゃぁ」
続きます