前回のお話
ポ村住民や村長と、やけに仲良く話すペモリンさんに対して、不信感を抱いている様子のUSAさん。
「あの人行動がいちいち疑わしいのよ。あたしが警察官だったら職務質問してるわよ」
まゆさんは実際に警察官にからまれたエピソードをUSAさんに話していました。
「ガマの親分みたいな警察の人をイライラさせるようなこと言ったんじゃない?」
「だからそうやって疑うのはよくない。言ってないよ、なんにも。一緒にいた新人っぽい若い警察官は何も言ってなかったし。ってか困ったようにガマの親分の後ろをうろうろしてたから、彼に対しては悪かったなと思ったけど」「上司をイライラさせちゃったからさー。そのあと若警察官に八つ当たりしてたら、それは申し訳ないな、と」
「普段からガマの親分は、若い人たちに手を焼いていたのかもしれないわね。親分にとって若い人は全部同じ。一緒くたになっちゃってたのよ」
「立場的に一緒くたはよくない。その手の思い込み、よくない。USA、あんたもね」
「え、あたし?ペモリンさんのこと?いや。あたしだってさ、人を疑いたいわけじゃないのよ。ポ村に悪い人がいたらいやだなって思ってるだけよ」
USAさんはポ村出身ではないですが、しばらく住んでいたことで愛着がわいたみたいです。
「ポ村もポ村の人たちも大好き。あの人たちを傷つけて欲しくないの」
「村長みたいになってきたじゃん。”ポ村を愛し、ポ村を守る”」
「ペモリンさん、ポ村の土地を売り渡すように言ってんじゃないでしょうね。この村にペモリンさんが働く製薬会社を建てるつもりかもしれない」
「なわけないよ。村長が許可しないでしょ」
村長はポ村の地主でもあります。
「でも大きな会社が出来れば、村も潤うんじゃない?村が潤えば村長も喜ぶでしょ。それとも。。。あ、やっぱり不倫!ペモリンさんのためにポ村を…」
「あほ…」
「またいっぱいしゃべったから、のど飴舐めたくなっちゃった。のど飴持ってる?自分の食べきっちゃったのよ」
「嫌いじゃないけど、飴はあんま食べない」
「せっかちまゆちゃんは、すぐ飴を噛んじゃうタイプだもんね」
よくしゃべるからか、USAさんにのど飴欠かせないようです。
「そういえばあのペモリンさんも同じこと言ってたなぁ」
「仲良よくしゃべってるくせによく疑うよなぁ」
「社交性を見せていただけよ。心を開いていたわけじゃないもの。大人ってそういうものでしょ。それに結構前の話だし」
続きます