前回のお話
ポ村住民や村長と、やけに仲良く話すペモリンさんに対して、不信感を抱いている様子のUSAさん。
しかし…
「USA、ペモリンさんさ。実はポ村産の梅味ののど飴についてリサーチしてたんだって。あ、マメチュー先生お帰りなさい」
「ただいま帰りました」
マメチュー先生は製薬会社の勉強会に参加していました。
「これ製薬会社に選んでいいって言われたお弁当ですよね。2500円の」
製薬会社が行う説明会では豪華なお弁当が出がちです。
「お土産にって余計に頂いたんです。こんな高額なお弁当、いいんですかね」
「いいんですよ、マメチュー先生。うちの薬局だって、そこ製薬会社の薬、いっぱい買ってんですから」
「で、ポ村の梅味ののど飴って」
USAさんはさっきから気になっていたことを改めて尋ねました。
「え、え?これペモリンさんが?MR(営業職)さんって商品開発までします?」
「あの方、なんでもなさいますよね」
「ふつうはしないと思うけどねー。彼女、変わってるから会社の研究開発職の方にまで顔出してるんじゃない?」
あちこちでおしゃべりして常日頃、情報収集をしていたペモリンさん。
「MRさんって、医療関係者を訪問して、安全管理情報を収集したりするから、ついでに他の情報も収集しちゃってたんだろうね」
「USAさん、ペモリンさんとのど飴の話しました?」
「なんでですか?」
「じつはペモリンさん。USAさんとのど飴の話をしてから、ポ村の梅を使ってのど飴を作ろうって思ったらしいですよ」
「えっ」
「うそぉ」「よかったなぁ。USA」
「うん!マメチュー先生、食べてもいいですか?」
「もちろんです」
「USA、その話は疑わないんだ」
「ポ村ののど飴は、ここの薬局でも扱うことにしましたよ。USAさん、のど飴お好きですものね」
「はい。好きです!大好きです!!こののど飴、来局した患者さんにも張り切って販売していきましょう!」
「なんだか分からんけど、よかった、よかった」
「ペモリンさんに、お礼しなくちゃー」
「詫びも入れなよね」
「まゆちゃん、最近あたしとしゃべったことは全部忘れてね。きれいさっぱりね。いい?」
「村長との不倫の話とか?」
「何の話です?」
「こ、このポ村印ののど飴召し上がりました?おいしいですよね!いっぱい買ってもらえるよう頑張りますね!」
「ええ。USAさん、お願いします」
「はいっ!ではわたしくは仕事に戻りますっ!」
相変わらず右往左往しながら余計な動きをするUSAさんでした。