前回のお話
ポ村住民や村長と、やけに仲良く話すペモリンさんに対して、不信感を抱いている様子のUSAさん。
「あの人行動がいちいち疑わしいのよ。あたしが警察官だったら職務質問してるわよ」
そんな噂の村長とペモリンさんは、村役場でお話をしています。
「ほあぁぁぁぁ」
村長は何やら興奮をしているみたい。
「ポ村の梅味シリーズの商品、ついにのど飴まで出来たのですねぇ」
「ちょっと時間かかってしまいましたけれどね。弊社のものたちが頑張ったようです」
「とても美味しかったですよ。甘酸っぱくて、それでいて爽やかで、すっきりした味わいで…感動いたしました」
「ポ村のみなさんにお話を伺った所、のど飴を好きな方が多いようでしたので」
「色々意見を聞いてくださったのですよね。ほんと、ありがたいです」
「いいええ。ポ村のお土産屋さん以外にも、マメチュー先生の薬局にも置いて下さるみたいで。こちらこそありがたいです」
「んでさぁ。村のみんな、ペモリンさんに懐いているけど、いい人そうに見えて実は…ってパターンあるじゃない?サスペンスとかそうじゃない?」
「ぽんこつ探偵」
「まゆちゃんって、案外人を疑わないのよね。少しは人間の裏の部分とか見た方がいいよ。疑うことも知らないと危険よ?」
「だからお前の意見を疑ってるじゃん」
「なんでよー」
「大した理由もなく、理不尽に人を疑うのはよくないよ」
「だってぇ」
「あたしも昔、警察官に職質ってほどじゃないけど、頭ごなしに”そこで何やってんだ”的なことを言われてイラっとしたことあるし」
「急に?実際は何やってたの?」
「何もしてないよ。まぁ夜は遅かったかな。大学の友だちとしゃべってただけ。二十歳は過ぎてたし、文句言われるようなことはしてない」
地元の公園で話し込んでいただけのようです。
「二十歳ちょいすぎの女二人にガマの親分みたいなやつがさ、えらっっそうにさ。犯罪者でも相手にしてるかのように言ってくるからさ」
「そこで何やってんだって?」
「そう、だから間髪入れずに”あ"ぁ"っ!?”って言い返したよね」
「そ、そしたらガマの親分は?」
「”お前らみたいな悪い奴がいるから、世の中がだめになるんだ”ってさ。意味わかんないよ」
「ガマの親分もちょっとあれ…ね。ほんとは最初になんか言ったとか?親分をイライラさせるようなこと」
続きます