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前回のお話
ポにゃちゃん起床後、早朝から旅行のため出かけて行ったポあねが、いなくなっていることに気が付く。これまでずっとポあねだけと暮らしてきたポにゃちゃん。どこを探してもポあねがおらず不安なようです。
しまいにはポいもの部屋にまで、ポあねを探しに来ました。
でももちろんポいもの部屋にもポあねはいません。
”ポにゃ覗いてる…”
てぽてぽ。
どっか行った。
…。
また来た。
”ポにゃ覗いてる…”
てぽてぽてぽ。
どっか行った。
…。
う、また?
”ポにゃ覗いてる…”
てぽぽ…
どっか行った。
なんだかポいもさん、タイムリープをしている気がする。
時間が全然進まない。
さっきから、ポにゃちゃんが覗きに来るシーンにばかり時間が戻っている。
というかこのポにゃちゃん。
大袈裟じゃなくほんとに、30秒に一度は人の部屋にポあねを探しに来ます。
「おねにゃん、いない?」
”人の部屋を覗きに来る病にかかる猫”
おねにゃんこちらにきていませんか?
いないんにゃよね。
そうそう、たしかいないんにゃった。
先程から10回以上は、これを繰り返しています。
あまりにしつこいポにゃちゃん、ポいもの中から意地悪の虫が湧いて出てきてしまいました。
「隠したりしてないよ。本当にポあねはもういないんだよ」
ポにゃちゃんへの呪いの言葉。
「なんにゃて?」
「これはね、うそじゃないの。ほんとなの。もうポあねには二度と会えないんだよ。一生ポいもと二人きりの世界になっちゃったんだよ」
「にゃきゃあああ」
「おねにゃん」
次の日。
その次の日。
またその次の日
「まだ泣いてる。でも、もうそろそろかなぁ?」
「ただいまー」
「お、帰ってきた!」
「!!」
「ポにゃちゃん?どうしたの?何泣いてるの?」
「にゃあああー」
「寂しかったの?」
「にゃふ、にゃっふ」
「ポあね、ポにゃのめんどーみてたぞー。お土産ー」
「ポいもちゃん、ありがとう」
「にゃふうん、にゃふぅ」
「ポにゃちゃん、いい子にしてた?ごはん、たべる?」
「にゃふ、ぐすぐす。たべるにゃ!」
これはポあねの旅行のたびに、繰り返すやりとり。
大人のねこさん。
ポあねに会えてよかったね。
でも数日会えないくらいは、大人として我慢出来ないとですよ?