マメチュー先生の調剤薬局

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ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

とらじろちゃん その2

前回のお話

ねこ屋敷から遊びに来る、見かけだけはぽんちゃん似のとらじろちゃん。


いつも動じないとらじろちゃんは、けっこう身体がガッシリしています。



「もしかしてこの子、この地域のボスなの?」




実はとらじろちゃん。

眼球が濁っているので、おそらく目は悪いのだと思います。



視力が不自由なねこさんがボスしてるなんて…

強いなんて…



おそらく自分の中に、そんな愚かな思い込みがあったのでしょう。



プラス甘えたのぽんちゃん似だった事も、思い込みに拍車をかけていたと思います。



でもそんなとらじろちゃんに触ってみると、なかなかに筋肉が凄いです。

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この子は強さへの自信があるから、いつも動じなかったのかもしれない。



そんな穏やかタイプのボス、とらじろちゃんが雨の日の夜、ひっそりと我が家にやって来る。



「どうしたの?
ビショビショの上に泥だらけじゃん」

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その姿でベッドに上がられても困るので、身体をフキフキしてあげる事に…



拭いてあげている最中も、いつもながら大人しい。



フキフキフキ…


「え?…血っ!?」



拭いていたタオルが、泥と血にまみれていました。



「とらじろちゃんどうしたの?
ケンカでもしたの?ケガした?」



っていうかとらじろちゃん、その身体でなぜ自宅へ帰らず我が家に来るのだ…



「さすがに今日はおうちに帰ろう、ね?」



母がケガをしているとらじろちゃんを抱っこして、ねこ屋敷に連れていってくれました。



けっこう血が出ているようだったので心配しましたが、大事にはいたらなかったそうです。



ポいもがケガをしていると気付かず拭いていた時、傷口とか痛かっただろうに毎度毎度の無反応。

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ぽんちゃんだったらそういう時、すぐ泣きわめきます。

そのため血が出ていなくても、ケガしている事にすぐに気付けるのですが、とらじろちゃんはホント我慢強いのか、何にも言ってくれません。




ぽんちゃんと毛並みは似ていても、性格が違いすぎる。


そんなとらじろちゃんと接すれば接するほど、ぽんちゃんフィルターが無くなっていきました。


分かってはいましたが、改めて…

ぽんちゃんはぽんちゃん。
とらじろちゃんはとらじろちゃん。




ぽんちゃんと違って、とらじろちゃんはポいも前ではいつも、大人しく穏やかです。



“シャー”みたいに威嚇されたり、怒られたことは一度もありません。



でもねこさん相手には、ねこパンをくらわせてんのかな…


イマイチ想像しづらい。。。


何だかギャップのある男です。