です。

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

ハチワレのねこ その2

前回のお話

ポ姉妹とポにゃちゃんが実家を出て、引っ越す三日前。


父が三日間限定で、ねこの赤ちゃんを預かってきました。


でもその子はまだ赤ちゃんだというのに、人の顔を見れば威嚇をし、排泄もしなければ、ご飯も食べてはくれません。





結局赤ちゃんを預かった一日目は、頑張ってはみたものの、ご飯を一口も食べてもらうことは出来ませんでした。



そしてこちらが眠れなくなるほど、夜通し寂しそうに“ミーミー”とないている。



それで思いました。



ひとりぼっちの場所は幼い赤ちゃんにとって、安らぐ場所ではなかったのかな?



それに警戒しているとはいえ、まだ赤ちゃん。



所詮“シャー”というくらいで、暴れて手が付けられないというわけではありません。




以前の記事にありますが実際は実家を出た後の、初めてのポにゃちゃんとの暮らしの方が、すっっっごく大変な目に遭っています。





ハチワレねこの赤ちゃんとの生活二日目。



赤ちゃんはやっぱりご飯を一切、食べてくれない。

トイレもしない。




なら、ご飯とか以外にねこさんが喜ぶ事をしてみよう。




そう考えたポいもは、思い切って赤ちゃんとベッドの上で、一緒に遊ぶことにしました。




まだヨチヨチ歩きの赤ちゃんは、どこに連れて行かれても素早く逃げることは出来ません。



ベッドの上に連れてこられたって、訳が分からないといった顔で大人しく座っています。



そんな赤ちゃんの前でとりあえず、手を布団の中に突っ込み、モソモソと動かしてみる。




「ねぇ、赤ちゃん見て!
なんか動いてるよ!」



「ミッ??」



「ね?いるよね~。
なんかいるみたいだね~」



「ミッ!!」



まだヨチヨチの赤ちゃんでも、やっぱりねこさん。




ポいもに警戒することを忘れて、目の前で何やらウゴウゴする物体に興味津々。



一生懸命、飛びついてきてくれました。


「ミミッ!!」

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「凄いね~!
ポいもをやっつけられるようになったね~!

もうお兄にゃんだね~」



「ミッ!」



この一件以降、めでたくお兄にゃんと仲良くなりました。



こちらがビックリするほど、急激に仲良くなりました。




お兄にゃんは体を動かしたせいか、とりあえず一端、スヤスヤとお昼寝。




そしてしばらくすると
「ミーミー」
というお兄にゃんが、目覚めた合図。




顔を見に行くと、ポいもの衣装ケースの中になんと大っきなうんちが…



「すごい!
おっきいの出たね-!」



「ミー!」




やはりお腹にはウンチが、溜まっていたみたいです。



緊張して、出すことが出来なかったのでしょう。




体を動かしたからか、溜まっていたうんちがスムーズに出たみたいです。




「じゃあ、このタイミングで母ちゃんが段ボール貰ってきてくれたから、そっちに引っ越そうか…」



「ミッ」



うんちを出し切ったお兄にゃんに、もう一度ご飯をあげてみると、今度は自分でガツガツと食べていました。




「なんだ。
もう自力でトイレ出来るし、ご飯も食べれるんだ…」



「ミッ!」
 


その後、仕事から帰ってきたポあね。

お兄にゃんの変わりようにビックリです。




「ええっ?一体なにがあったの?」



「遊んであげただけだよ」




すっかりお兄にゃんは我が家に慣れ、我が物顔で元気に家の中を歩き回っています。




しまいには小さな体を利用して、テレビの裏などに入り込んでしまい、母を困らせたりなどしていました。



もう、目を離すとすぐにいなくなってしまうという始末。



「お兄にゃんがまた、どっかに忍び込んでいるぞ~!」

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小さい体でちょこまか歩き回るので、探すのが大変。



そのため夜になると、遊びに夢中なお兄にゃんを母が無理やり回収し、段ボールの中に閉じ込める。



「ミイィ~ッ!」




そのおかげでお兄にゃん、母を嫌う。


大いに嫌う。



お兄にゃんは我が家に来て二日目で、人の足音を聞き分けています。



嫌いな母の足音を聞くと、慌ててヨチヨチと逃げていきます。



一方ポいもとは、すっかり仲良くなったお兄にゃん。




三日目の朝。
お兄にゃんと過ごす事が出来る最終日。



お兄にゃんはひとりで段ボールを抜け出し、ポいものベッドの中に忍び込んでくる。



「一緒に寝る?」


「ミッ」



しかし直後に母が、お兄にゃんを回収しにきます。


母の足音を聞いたお兄にゃんは、慌ててポいもにしがみついてくる。


「ミッ」



なぜ母が朝からお兄にゃんを回収しに来たのかというと、そろそろ父が仕事に行くから…




職場で引き取ってくれるというおばさんに、お兄にゃんを引き渡すからです。



それでもポいもの腕にしがみついている、お兄にゃん。

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「お願いだから父ちゃんが出勤するギリギリまで、一緒にいさせて」



今日はお兄にゃんとのお別れの日でもありますが、実家を出る日でもあります。



それなのに両親とのお別れより、お兄にゃんとのお別れの方が寂しく思うようになっていました。




「一緒に連れて行きたくても、ポにゃちゃんいるしな…」




実際ポにゃちゃんとお兄にゃん、一緒に暮らしていたらどうなっていたのでしょう。



お兄にゃんがいてくれたら…



逆にポいもは、ポにゃちゃんからあんな目に遭うことは無かったのかもしれません。




でもこれだけ人慣れしてくれたのなら、おばさんにも懐いてくれると思います。



可愛がって貰えると思います。




あれから数年がたち、父も仕事を退職。



お兄にゃん。

今もおばさんの元で、元気にしているかな?




時折お兄にゃんの事を思い出しては、そんな風に考えています。