犬猫ちゃんたちと快適に暮らせるマンションでは、休日にトリミングのサービスをやっています。
毎週ではありませんが有料・無料のものなど、色々なサービスがありました。
休日になるとマンション前に、トリミングカーが犬猫ちゃんにカット・シャンプー・ブラッシング・爪切り・耳掃除・歯磨きなどをしてあげるために止まっています。
ポにゃちゃんはわざわざお金を払って、トリミングをして貰ったことはありません。
「でも爪切りもしてくれるみたい」
「プロの人が?
いいじゃん」
プロの方にやって貰う爪切り。
ちょっと興味を持って、トリミングサービスについてのチラシを眺めていました。
しかし………
“高齢のねこちゃん、暴れてしまうねこちゃんはご利用出来ません”
暴れるじじいねこ、ポにゃ…
ポあねと顔を見合わせ…
「そうなんだって…」
「うん」
即座に諦めます。
休日にまた、トリミングカーが来ているのを発見する。
羨ましくてつい、覗き込んでしまいます。
中では小型で大人しく愛らしいわこさんが、より可愛らしくして貰っていました。
わこさん用にはマンションの外に、足の洗い場があります。
飼い主さんに足を洗って貰っているわこさんを見たかったのですが、一度も見かけたことはありません。
お散歩している姿すら見かけた事が無いので、すれ違ってしまっているのでしょうか…
そしてマンション横には小さなドッグランもあるのですが、そこでわこさんたちが遊んでいるのも見たことがありません。
「でもせっかくあるんだし、ポにゃちゃんをドッグランで遊ばせてみる?」
ポにゃちゃんは、お外に出るのが好きです。
お外と言ってもせいぜいベランダか、玄関付近を遊ばせるくらい。
なのでたまには小さいと言ってもベランダよりは大きいドッグランに、誰もいないことを確認してから連れて行くことにしました。
ポあね・ポにゃちゃんと一緒に、休日の午前中に遊びに行く。
白い砂利がひいてあるだけの、空き地のようなドッグラン。
「ポにゃちゃん!ドッグランだよ~」
「にゃひょ…?」
初めての場所でポにゃちゃんは、おそるおそる歩き出します。
お外に行きたがるくせに、遠くには行けない。
見たことのない場所も怖い。
ポにゃちゃんはドッグランにいる間中、ずっとへっぴり腰気味で何やら探索をしていました。
そんなポにゃちゃんのことはポあねに押しつけ、ポいもは白い砂利を観察。
ポいもも、初めて来た場所の研究をします。
白い砂利に…何だろう…なんかいるなぁ。
「!!なんか手に…靴に登ってきた!」
「え?なに?ポいも何か言ってる?」
言ってます!
「これ…クモだ。
赤い小さなクモ」
子供のころにいつの間にか手に付いていた、あの小さな赤いクモ。
砂利をよく見るとその小さなクモが辺り一面…無数に……
「えええ??ものすっごくクモいるっ!」
「クモ?どこ?」
改めてポあねとドッグランの周囲を観察すると、白い砂利一帯に体長1ミリほどの赤いクモが、ブワッとあふれかえっていました。
「ポあねっ!ポにゃちゃんっ大変っ!!」
「ポにゃちゃん!行こう!もう帰るよっ」
「にゃ?」
ポにゃちゃんを抱えて慌てて、我が家に引き返すことに…
クモだと思っていた、先ほどドッグランにいた小さき生物。
その生物の正体はタカラダニ(赤ダニ)という生き物でした。
一応クモの仲間だそうです。
観葉植物等に住み着き、葉っぱから栄養を吸い取ります。
鮮やかでチョコチョコしている姿を、可愛いと感じる人もいるそうな…
ポいもはクモがダメなので、ちょっと苦手です。
大量発生していた赤ダニですが、害はあまり無いのだそう。
布団の中に潜んでいるタイプのダニのように、人の血を盗み食いする事は無いらしい。
でも赤ダニを潰したりは、しない方がオススメです。
赤ダニの赤い体液が漏れ出しシミになったり、手に触れるとかぶれたりしてしまいます。
“無闇ニ惨殺シヨウトシタ罰ダヨ!”
なるべく、関わり合わないようにしましょう。
そんな無数にいる彼らを
“どうしても退治したい!”
と言うのであれば、水に弱いので水を赤ダニにブチ撒ければ、簡単に流れていくそうです。
“サヨナラ”
ただ一番の問題は、ペットに寄生する事があるということ。
「害あるにゃにゃい…」
ペットのフケ、皮脂を食べて暮らすのだそうです。
ノミのように血を吸うわけではありませんが、無数に赤ダニが纏わり付いていたら、ペットたちも不快になるのではないかと思います。
赤ダニの発生時期4~6月
どうしてちょうど赤ダニが発生している時期に、ドッグランに行こうと思ってしまったのか…
ペット共生型マンション…
ポにゃちゃんも一緒に内見すれば良かったね!
「でも色々面白かったにゃよ?」