マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

ねこさんとの柿の木

実家に住んでいた頃、上の階から大量の水が降ってきました。


それはもうびっしょびしょの、水浸しになるくらい…


「どうしてくれんの?これ…」


どうやら水道管が壊れてしまったようです。 


家の床がどんどん水浸しになっていくのを、ただ黙って見つめているしか無かったあの頃…


チラッと横を見ると…
 
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ぽんちゃんも一緒になって、水浸しになってゆく床をジッと見ている。


台所から居間の方まで、あふれ出てきそうな水を見ている。



そして母親がわちゃわちゃと何やらやっているのを、黙ってジッと見ている…


ぽんちゃんというものは何か騒ぎがあると、どこからともなくやってきて、一緒になって見物したくなる生き物。



そういう君の野次馬根性、日曜夜にやっている国民的アニメの賑やかなお姉さんを思い出します。



でも実は野次馬なのはぽんちゃんだけでなく、近所に住む猫屋敷のねこさんたちも、皆さん野次馬でいらっしゃいます。


母が庭で洗濯物を干していたり、庭掃除をしているといつの間にかねこさんたちが集まってきて、母を何やら観察している。

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“この世の全てのねこさんに嫌われる”

そんな運命を背負って生まれてきたうちの母ですが(そもそも母が、ぽんちゃん以外のねこさんを嫌いなのです)庭で何か作業をやり始めると、その都度ねこさんに観察されています。



今はもうないのですが昔、実家には柿の木がありました。



庭の中央にある、我が家のシンボルのような木。



その柿の木には雀やヒヨドリ、シジュウカラ、メジロなどの小鳥たちが遊びに来ます。


春になるとウグイスもやってきます。


ぽんちゃん含め近所のねこさんたちもその柿の木が好きで、遊びに来ては登ったり木の幹で爪とぎしたりしています。


みんなに親しまれていた我が家の柿の木。


あまり好んで柿の実は食べないのですが、柿の木を見るのは好きです。



秋を感じます。



オレンジ色の可愛い柿の実を見るのも好きだし、柿の葉が色付いていくのを見るのも好きです。



柿というのは隔年結実と言って柿の実がすごくよく実る年と、実りの少ない年が交互に訪れる木。

不作年
「今年は赤ちゃんたちを産むのはお休みです」


豊作年
「今年は頑張りました」

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上手に摘果しなくてはいけないのでしょうが、豊作の年は実の重さで枝がしなってしまうほどでした。


隔年結実なんて最初は知らなかったのですが、見ていて分かるほど豊作年と不作年は明らかに実り方が違う柿の木。


豊作の年は柿の実以外のものまで、豊作だった事がありました。


その年は何故かちょくちょく庭の方から“パラパラ”と音がしていました。

「何の音?」


窓をあけて庭を見てみるのですが、何の音か分からない…


なんだか気味が悪いです。


“パラパラパラパラ”


「ねぇ母ちゃん、庭から音がするよ」


「そう?」


うちの親は、そういう微妙な変化には無頓着です。


どんなに訴えても、全く興味を持ってくれない。



でも…だって…庭から音が“パラパラ”する。


絶対音がしている。


“パラパラ…”


庭から聞こえる。


一体庭で何が起こってるの?


「音…
この柿の木から?」


しなるように実を付けている柿の木をよく観察。


柿の木の下に立って、ジッと実や葉っぱを眺める。


“パラパラパラパラ”


また、音がした。

近くでした!

音の近くに行って辺りを見回す。


「!!」


走って柿の木から離れる。


やばばばばばば…


「母ちゃん!母~ちゃんっ!」


「何よぉ」


「いるっいるっ
いっぱい、いるっ!!」


「ええっ?!」


柿の葉っぱに大量の毛虫がビッシリと、へばりついていました。


今年は毛虫大豊作。



それはもうホントに大量に…


柿の葉の裏に毛虫がギッチギチにいる。



“パラパラパラパラ”


庭から聞こえていたこの音。


毛虫たちが排出していた、大量のうんちの音でした。


名も知らぬ毛虫たち。

名も知らぬ蛾になるのですか?



さすがにその様子を見た父ちゃん、母ちゃん動き出す。



毛虫が大量に付いている柿の葉を、柿の実とともに切り落として処分。



幸い毛虫の豊作はその年だけだったので、よかったです。



11月…
柿の実はいい感じに色付き、いよいよ収穫の時期。



母は我が家の柿の味が好きらしく、いつも収穫を楽しみにしていました。




一方父ちゃんは甘柿なのに、わざわざ干し柿にして食べたりしている。



さて、休日を迎えるとみんなで早速柿の実を収穫します。



母は下の方に実っている柿の実を、父は塀に登って上の方にある柿の実を収穫していました。


ただ生き物好きの父は上の方の柿の実は、遊びに来る小鳥たちのためにある程度残しておいてあげます。

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今はもう柿の木が無いので、オレンジを木にさして小鳥たちにあげている、そんな父です。


ポいもも柿の実の収穫をお手伝い。



豊作の年は1本しかないというのに、柿の実の収穫は一日がかりになります。



収穫出来た柿は隣にある祖母宅や、猫屋敷のお宅を含め近所の方たちに配り歩きます。



その一連の作業…
ずっと見ているものがいます。


黙って静かに見ているものたちがいます。


はい、そうです。

ねこさんたちです。



ぽんちゃんを始め、近所のねこさんたちが見に来ます。



毎年毎年見に来ます。

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一体何がそんなに面白いのか…


ポいもは普段“可愛い”と思ってねこさんたちを見つめていますが、ねこさん側はどういうつもりで見てくるでしょう?



ちょっと離れた所から、ジッとこちらを見ているねこさんたち。


ぽんちゃんだけは、ちょろちょろ邪魔しに来ます。



暇ならのんきに見てないで、その小さなお手々を貸して下さいよ。


それともこの柿食べてみたい?


ほんのちょっとなら、ねこさんにもあげて大丈夫らしいけど…



でもやっぱりお手伝いしてくれない子には、ご褒美あげられません!