マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

にゃこさん“ねこ森町”へ行く

f:id:maricats:20200909203543j:plain

にゃこさんはお外を見ながら“にゃあ、にゃあ”騒いでいます。


「まゆちゃん
あいつお外でさしてんにゃ!さしてるにゃよ」


「さしてる?何を?差す?刺す?怖い話?」



そんなお空のゲリラ戦は終わり、今日は良いお天気。



にゃこさんはいそいそとどこかへ、遠出しようとしています。



普段にゃこさんは、ポ村の中をよくお散歩していますが、荷物を抱えてどこかへ行こうとする事はありません。


行くのを止められるにゃこさん。 

f:id:maricats:20200909203623j:plain

にゃこさんは突然
“はてな市ねこ森町一丁目”
に行くと言いだしたのです。


“はてな市ねこ森町一丁目”はポ村のお隣にあります。


「急にどしたの?にゃこさんポ村を出たことないでしょう。危ないでしょう!だいたい何しに行くの?」


「行かなきゃいけないんにゃ!
子どものねこさんの、指導係に立候補しに行くんにゃ」


「また、この子は恥ずかしいことを…」


「なんでにゃ?子どもさんのお世話をしたいんにゃ」


真剣に訴えてくるにゃこさんと、困り果てるまゆさん。

まゆさんも一応隣町の“ねこ森町”の事は知っています。


可愛くていい子でみんなに愛されて…
でもちょっぴり手がかかっちゃう、そんなねこさんたちがいる町。


その町で“子どものねこさんの指導係を会議で決めよう”というお話しがあるそうです。

にゃこさんは、その会議に参加したいと言いだしているのです。



「ねぇにゃこちゃん、
今日はお水ちゃんと飲んだかな?」


「飲んでないにゃよ」


「意識してちゃんとお水飲まないといけませんって、いつも言ってるでしょう?」


「むにゅう」



自分のお世話も出来ていないということに、気づいていないにゃこさん。


「にゃこさんさぁ。
ねこねこ会議に呼ばれていないでしょう?」


「…にゃこさん、呼ばれてないにゃの?」



「そうだよ、呼ばれていないよ。
勘違いしちゃったねぇ」


「勘違いしちゃったにゃ?」



「さ、その話しは忘れてそろそろにゃこさんは、ねんねしましょうかね」


「まだねんねしないにゃ!
それにO様が指導係決める言うてたにゃし。にゃこさんそう聞いたにゃし!」


「にゃこさんは聞いていないと思うんだけどなぁ」


「にゃって、にゃってそういうのやりたいんにゃもの。おとなのにゃこさんとして、そういうのやりたいんにゃもの!」



大人のにゃこさん、くずります。


「はいはい、分かった分かった。
もし任命されなくても、ちゃんと指導係のねこさんたちの事を大人しく見守っているんだよ?」


「行っていいにゃね?
ねこ森町に行っていいにゃね」


「用事がすんだらすぐ帰ってくるんだよ」


「じゃあ、ちゃんとお体きれいにしてからお出かけするにゃす」

 

まゆさんもにゃこさんの体を、一緒にきれいにしてあげます。


「ねぇ、言っとくけどさぁ。
ななさんやかまどさん、シメジさん・エリンギさん、えとくんたちの邪魔しちゃダメだからね」


「にゃす!」
 

「ダイちゃんとか、くまねこちゃん・海ちゃん、それから大河くんたちやちゃーちゃんやガレ猫さんたちの邪魔もダメなんだからね?」


「にゃすっ!」

f:id:maricats:20200909203736j:plain

「分かってんのかなぁ」


そこそこお体がきれいになったにゃこさんは、まゆさんからお薬を持たせて貰いました。


マメチュー先生から頂いた“ねこさんお薬”


お腹が痛くなったり、具合が悪くなったら服用します。




「いってらっしゃい!O様によろしくね」

「ちゃんとご挨拶してくるにゃ」


にゃこさんがお出かけ中まゆさんは、お掃除など家の事をこなすことにしました。


ところが掃除をして間もなく、にゃこさんがべそをかいて戻って来ました。



「ああぁぁ~!」


「何なの?どしたの?」



ポ村を守ってくれている“鳥居”の外をウロつく“悪しきもの”

その“悪しきもの”に泥だんごを投げられて、大人のねこさんは、泣きながら帰ってきてしまいました。

f:id:maricats:20200909203854j:plain

これではO様にご挨拶も出来ません。


「今回は諦めようにゃこちゃん。
もっともっと大人のねこさんになってからにしよう」


まゆさんはにゃこさんを落ち着けるため、ねこさん用ミルクを用意します。


「にゃこさん…おしいれから行くにゃ」


「押し入れ?押し入れなんてうちにないよ?」

「むにゃ?」




大人のにゃこさん、またベソをかいてしまいます。

押し入れからねこ森町に行けると、泣きながら言い張るにゃこさん。


仕方が無いのでまゆさんは、にゃこさんのために“段ボール押し入れ”を作製。

まゆさんは何だかんだで、にゃこさんには甘いのです。

「にゃこちゃん、押し入れこれでいい?」

「にゃす!」


大人のねこさん、改めて出発!

f:id:maricats:20200909203931j:plain

にゃこさんはこうして再びねこ森町に、向かって行きました。


「にゃこちゃん、迷惑かけちゃうんだろうなぁ」


さてそんなねこ森町でにゃこさんは、O様にご挨拶出来るのでしょうか。

ねこねこ会議はどうだったのでしょうか。


そのお話はまたいずれどこかで…


楓屋さん(id:ksedeya)、
ねこ森町のお隣にポ村を登場させていただいてありがとうございます!

勝手に乗っかっちゃいました。
スミマセン!