家事をしたり、お勉強をしながら休日を過ごしていたパゴロウさんの元に、鳩のポポさんが荷物を届けてくれました。
中味は実家の母が送ってくれた、エビや夏野菜のズッキーニ。
美味しそーだぁ。
ママがエビとズッキーニを、送ってくれたんだ。
昨日買って置いたフランスパンと、一緒に食べようかな。
どんな料理が合うだろう。
お料理はまだあんまり、作った事がないからなぁ。
炒めるだけみたいな、簡単なやつ。
「よしっ」
エビとズッキーニのにんにく炒めを作ろう!
「ん?」
サササンがサワサワしている…
「あ!!」
気付いたらいつの間にか、エビの身の方を捨ててしまっていました。
「はああぁぁ~…やば…」
ボクのポカをサササンが、教えてくれました。
「サササンありがとう」
捨ててしまったエビの身を、勿体なくて慌てて拾って洗います。
「大丈夫かな?食べられるよね」
エビの水分をキッチンペーパーで、キレイに拭き取ろうとした所…
「あれ?キッチンペーパー使いきっちゃってたんだっけ」
パゴロウさんは、キッチンペーパーをストック置き場に、取り行くことにしました。
「ストック、ストック!」
昨日お勉強して置きっ放しにしていた本に、蹴躓いてしまいました。
パゴロウさん、お馴染みのミスです。
「もうっ!ホント、ボクって失敗人間!」
仕事でこんなことばっかりしてしまったら…
6年間しっかりと大学で学んで、これからも沢山勉強して。
でも知識があれば、仕事で失敗しないわけじゃない。
医療関係者のミスは、許されるものではありません。
近所でお買い物をした時に、たまにされる店員さんのミス。
頼んだものが入っていなかったり、違うものが入っていたりする事があります。
でもそのミスに気付いたのが、既に帰宅した後で、着替えもすんで、寛いでいる時だったら…
「もういいや~、面倒くさいし」
例え損したとしても、そのままにしてしまいます。
ミスしたお店に連絡しても、謝罪はして頂けると思いますが、わざわざ届けてくれることはあまり無いでしょう。
ですが、薬局で調剤ミスをしてしまって…
これは許されません。
絶対ダメです。
すぐさま取り替えに行きます。
ボクがもしそんなミスをしてしまったら…
勿論、患者さんの健康に関わりますし、下手したら命に関わる可能性もあります。
更にはマメチュー先生を頼りに来ている患者さんたちの、信頼も失ってしまうでしょう。
ボクが店のイメージも落としてしまう事になる。
患者さんに、不信感を抱かせることになってしまう。
実はそれが本当に怖いです…
なにしろ昔から小さいミスを、たくさんするような子どもでしたから。
習字の授業。
「上手にかけた!」
と思ったらいつも、体中墨だらけ。
図工の授業。
「今日は手を切らないようにしないと」
気合い入れた直後に彫刻刀で指を切る。
もうこのようなミスは、ウンザリするほどあります。
カレーうどんだってどんなに気を付けていたって、上手になんて食べられません!
マメチュー先生の所で、働くことになった初日にも蹴躓いたしっ。
生きていて…
失敗したことの無い人なんて、いるのでしょうか。
いるとしたら羨ましい。
でもミスする事の無い人生…
それはそれで何だか自信過剰になって、いざという時に油断し、かえって大きなミスをしてしまいそう。
「あ、やば…
料理中なのにぼんやりしちゃった。
良かった、炒め物は焦げてないみたい」
それでも失敗癖は良くないですよね。
「あれ、なんか案外上手に炒められたかも」
「頂きます…モゴモゴ」
味はまぁまぁだけど。
ちょっとかたいかも…
「よし!」
一回チンして食べよう!
ミスをしないようにするのは勿論ですが、例えミスをしても、カバー出来るチカラも身に付けるようにしないとですよね。