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改めまして、ここはポ村にある唯一の調剤薬局マメクスリカフェです。
薬局長のマメチュー先生、助手のクラゲさんが暮らしている場所でもあります。
医療用医薬品、漢方、マメチュー先生オリジナル医薬品などを取りそろえています。
ずずー、ごくごく
「はぁ落ち着いた。ごちそうさま。美味しかったぁ」
まゆさんが一気にかきこんでいたのは、マメチュー先生特製デトックススープ。
便秘を改善し、腸内環境を整える野菜たっぷりスープです。
1回食べただけでで満足しないで、1週間は続けましょう。
「あと、この間は薬草をたくさん届けていただいて、ありがとうございます。大変でしたでしょう」
「いいえ、楽しかったですよ。秋の山歩き好きだし、植物見るのも好きですから」
マメクスリカフェは店名の通り、薬剤師カフェでもあります。
患者さんの状態に合わせた漢方やサプリメントなども提供してくれるのです。
薬膳に関する知識もエキスパートなので、身体にいい美味しいご飯を食べることも出来るのですよ。
薬局には骨健康度測定器や、肌年齢測定器、血圧計等の測定機器も取り揃えています。
結果次第でマメチュー先生から生活習慣のアドバイスもしてもらえます。
処方せんが無くても気軽に来ることが出来るのです。
「っていうかマメチュー先生、大丈夫だったんですか?」
まゆさんは昨日の強風で、マメチュー先生が飛ばされたと聞いて駆けつけたそうです。
「てへ、いやお恥ずかしい」
マメチュー先生たちは、軒下で乾燥させていた生薬を取り込んでいる最中に、強風に遭い飛ばされたらしいのです。
「先生チューいうて…」
強風の時にはいつも昆虫や小鳥、小型犬なんかをみると飛ばされやしないかヒヤヒヤしがち。
ものすごい強風の時は大型トラックだって、転倒することがあるくらいですから、つい心配になるんですよね。
「あの日は村長に助けていただいて」
「マメチュー先生も人のことばかり気にしていないで、パワー付けないとですよ」
「ほんとですよね」
「先生、精をつけるためにもこのあと…ウナギ食べにいきません?」
「いいですね」
「マメチュー先生知ってました?ウナギの松竹梅って質じゃなくてうなぎの量なんだそうですよ」
「じゃあ、たくさん食べるためにも松にしましょう。おごりますから」
「ほんとですか?やったぁ」
わらしべ長者まゆさん。
採取した生薬がスープになり、さらにうなぎまでついてきました。
わらしべ長者のように、こんなにも都合のいい展開ってあるのですね。