マメチュー先生の調剤薬局

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ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

マメチュー先生とクリスマス その2

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前回のお話

USAさんは、マメチュー先生お手製のクリスマスディナーが楽しみで仕方がない。飾りつけを終え、オードブルを食べ、いよいよお楽しみのメインが完成したようです。

「きゃー、ようやくメインね!」

 

「にゃっ!にゃにゃにゃにゃっ」

「ふー」

 

ところがメインが運ばれてくる前に、木じじいの困った声とにゃこさんの声が聞こえてくる。

「む?にゃこ、何してんの?」

 

にゃこさんは木じじいの頭の上の飾りに興味を持ったらしく、取ろうと奮闘しています。

どうやらねこさんもツリーやオーナメントを見ると、ウキウキしてしまうみたい。

 

「こらこら、にゃこ。木じじい困ってるでしょ。マメチュー先生もお料理を運べなくて困ってるじゃん」

「じゃあ、こっちの木に乗っかるにゃ」

 

「あら、にゃこちゃん!ツリーはだめよ」

「そうそう。木じじいもツリーも、どっちの木にも乗っかっちゃだめ!」

ツリーに登って、揺れる飾りを引きちぎって…ねこさんもう大はしゃぎ

 

にゃこさん、クリスマスプレゼントとして、オーナメントボール(クーゲル)を頂きました。

にゃこさんが大人しくなった所で、いよいよメインのお料理の登場です。

「お待たせしましたー」

 

「きゃっ!ようやくクリスマスのメインディナーね!」

「チキンかな?」

「それとも七面鳥?」

「え?」

 

ようやく運ばれてきたメイン…。

 

「しょうが・にんにく・にら・ネギ・お肉がたっぷり入ったお鍋ですよ。ポン酢で召し上がってくださいね」

 

「お鍋?」

「えっと…おいしそー」

 

「寒いこの時期、あたたまりますよ」

「ですよねー」

 

別にね、クリスマスにお鍋を食べるご家庭は、たくさんあるとは思います。

今は洋風のお鍋もありますしね。

 

でも、USAさんが想像していたクリスマスディナーとは、ちょっとだけ違ったようです。

しかしこのお鍋は、まだ本調子ではないUSAさんの為に考えて作られたお料理。

 

「え?ひょっとして私の体調を思って作ってくれたんですか?」

「USAさん、お鍋を食べて元気になってくださいね!クリスマスなので、チキンもたくさん入っていますから」

 

「USAよかったにゃね。じゃあこの、にゃこのちゅーるも入れる?」

「ああ…にゃこちゃんまでありがとう!マメチュー先生もありがとうございます!USAちゃん嬉しい。私のためのお鍋、嬉しいっ!」

「にゃこちゃん、ちゅーるSTOP!今回は気持ちだけ頂いておくね」

「なんでにゃ?」

 

USAさんは結局、お鍋をポン酢で美味しくいただきました。

 

「なにこれー?お出汁が効いてめちゃくちゃ美味しい」

「あったまるぅ」

 

「ねぇまゆちゃん。ちゅーるじゃなくてカリカリの方がいいにゃろか?お鍋に入れてポン酢で食べるにゃ?」

「ん?ううん。カリカリ、ポン酢で食べない」

 

「なんでにゃ?」

「にゃこちゃん、気をつかってくれてありがとう。でももうマメチュー先生のお料理で満足なんだ」

「そうにゃの?」

 

「うん、このお鍋、もう十分美味しいの」

「にゃこ」

「にゃ?」

「ちゅーるもカリカリもにゃこに全部あげちゃう。クリスマスプレゼント第二弾!」

「やったにゃ!」

 

 

「ところでマメチュー先生、シメもありますよね」

「ごはんとおうどん、どちらがいいですか?」

「迷うなぁ」

 

最初はちょっと意外なお料理が出てきましたが、美味しすぎて沢山食べてしまったUSAさんでした。

もちろん、マルズさんのクリスマスケーキも平らげたとのことです。