マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

小料理屋三すくみ その1

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トゥルルルル、トゥルルルル

 

「ハイ、小料理屋三すくみでゴザイマス」

ここは村はずれにひっそりと佇む小さなお店。

メニューには、薬膳系のおつまみ等、体に良いものが多いようです。

 

「まゆさんとUSAさんが、今からイラッシャルソウヨ」

「最近USAさん、体調崩してイタラシイネ」

「お酒好キきなUSAさんには、ハブ酒ナンテドウカナ?」

「イイワネ、血の巡りも良くなるし、冬にピッタリのお酒ダモノネ」

 

“ガララ

”イラッシャイマセー”

 

クリスマスの二次会に、この小料理屋を訪れたまゆさんとUSAさん。

先程のディナーもお鍋だったため、クリスマス感をとことん排除した一日となりました。

 

にゃこさんはすやすやと寝てしまっていたため、そのままマメチュー先生の所でお泊りです。

 

 

「あ、湯豆腐おいしそうー。この時間ちょうど食べたいやつ。またお鍋だけど」

「いいじゃない、鍋パ。三すくみは薬味が多いからいいわよね」

 

湯豆腐の薬味はねぎにおかか、みょうが、おろししょうが、柚子胡椒、もみじおろし、刻みのり、なめたけ等々をお好みで。

 

「あたしここの芽ねぎ大好きなのー」

「芽ねぎってスーパーで買うと高くない?三すくみの湯豆腐って、薬味の値段の方が高そうだよね」

「何にナサイマス?」

「うーん」

「本日のおススメハ…」

「ええとね、あたしは果実酒にする」

 

「何そのつまみに絶対合わないチョイス。甘いお酒ほんと好きよね。」

「いいじゃん。別に」

 

「果実酒。色々種類がありますケレド」

「えっとー、ブルーベリーにカリン。あとはビワ、あんず、ヤマモモ、サンザシ…どれもおいしそう」

 

「今年最後のお酒かしらね」

「USAは大晦日にも飲むでしょ?」

「確かに」



 

【ハブ酒】

体に良い成分が豊富。

たんぱく質が多く、体内では作れない必須アミノ酸も含まれている。

村長とともにセルフメディケーションに取り組む「三すくみ」の自慢の一品。

 

「さっきから何持ってんの?こわいよ。食欲なくしちゃうよ」

「確かに怖いわね。飲食店なら気を付けた方がいいですよ。ほんとに」

 

「あ、デモ身体に…」

「あたしは果実酒がいいのー。甘いやつー」

「でも、おいしいかもよ?」

「じゃあ、飲めばいいじゃん」

 

「ねぇ年明けの麻雀大会で、負けた人の罰ゲームにしない?」

「罰ゲームを賭けた、賭け麻雀?でもマジの罰はいやだ」

「…」

続きます