マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

湿潤療法 その2

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前回のお話

せっかちが原因で指をケガしたというまゆさん。

信号待ち等でも、いちいちイライラ。

なぜそんなにせっかちと思われる行動を、とってしまうのでしょう。

 

「別にあたしさぁ、時間に追われた生活してないわけよ」

「うん、あたしにもそう見えてる」

 

「でしょ?せっかちな人の中には、分単位で予定を入れてる人とかいるじゃない?つねに何かやってなきゃ気が済まない人」

「そうね。人の人生だけど、あたしなんかから見ると、毎日大変そうだなって思うわよ」

 

「あたしもUSAとおんなじこと、思っているわけ。んで、彼らみたいなタイプがせっかちなのはまぁ分かる。けどあたしは常に予定が入っている方が嫌だし、旅行とかだってある程度は決めていても、行き当たりばったり感も面白いと思うわけ。人の遅刻は嫌いだけど、自分が早く待ち合わせ場所に行って、時間まで待っているのは平気。行列に並ぶのも好きじゃないけど、あらかじめ分かってて多少並ぶくらいなら平気」

「そうね、なんとなく分かるわ」

 

「それでね、ボーっとするのも好きなの。家でゴロゴロしたくなることもあるわけ」

「うん、あたしも」

「心身ともにリラックスはするけれど、有意義とまではいえない時間の過ごし方じゃない?それって」

「まぁ、そうよね」

 

「でしょ?あたしってさ、このゴロゴロ時間を確保するためだけに、信号さえ待てないのかなって、ふと思うのさ。それってなんなんだろうって」

「やだ、ほんとね、たしかに。数秒時間を節約した結果、家帰ってゴロゴロするんでしょ?イライラするだけ逆に損してない?」

 

「そうなの。なんでこんなことでいちいちイライラするんだろうって、あたし自身も思ってんの。ストレス溜まるだけ溜めて、身体によくないとすら思ってるわけ。多分さ、自分の意志で時間を無駄に使うのはいいんだけど、そうじゃないものに関しては、どうも嫌みたいなんだよね」

「超自分勝手じゃん」

「あたしもそう思う。将来イライラを我慢できず、人に当たり散らす超ウザおばさんとして、近所の子どもに嫌われてそう」

 

「今のまゆちゃんよりもってこと?それは怖いわ」

「で、そんなあたしはね。開けにくい封筒とかお弁当のフィルムとか、包装紙とかサランラップとかも嫌いなわけ。すぐイライラするわけ。綺麗に開けようとか思わないわけ。そんで同じように開けにくい段ボールが今日の朝、家に届いてね」

「いよいよ怪我の理由につながるわけね」

 

「そう。その段ボールを開けるために、カッターを準備したのさ」

「何それ。今までの話からすると、嫌な予感しかしない」

 

まゆさん、段ボールが開かなくてイライラ。

早く開けたくて仕方ありません。

イライラがMAXに達し、きれいに開けよう、安全に開けようという考えが、どこかに吹っ飛んでいます。

「こわいのよ、こわいのよ、まゆちゃん。なんでそうなるのよ。もう早くそのカッターの傷を手当して!ほら、傷と言えば消毒薬」

 

その時、マメチュー先生がUSAさんの手から消毒薬を取り上げました。

「え?マメチュー先生?」

続きます

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