ぽんちゃんを置いて家族全員が旅行へ行く事は無いので、大抵両親が夫婦で旅行へ行き、ポいもとぽんちゃんはお留守番です。
(ポあねが北国に住んでいた頃のお話)
ぽんちゃんは両親がしばらく顔を見せなくても、特に寂しそうにする様子はありません。
我が家は変質者や泥棒が出没しがちな場所にあるのというのに、とても不用心にしていました。
ぽんちゃんの自由を優先。
いつでも出入り出来るように、縁側にある窓の鍵は開けっ放し。
お陰でぽんちゃんは夜中、自由に自分で窓を開けてお出かけしていました。
鍵はともかく、一応窓くらいは閉めていってくれれば良いのに…
そんなの日々の暮らしが過ぎていき、両親ご帰宅。
やっぱり特に反応しないぽんちゃん。
その様子を見て、ほんのり寂しそうにする両親…
一方ポいもが長く家を開ける事は、ほとんどありません。
開けるとすれば、学生時代の修学旅行くらい。
一応妄想はしておいてます。
今でいえば、最近ホントによくやっている“オチャメで笑える動物映像”を流している番組でたまに流れるやつ。
久しぶりにご主人さまに会えて、ないてわめいて滅茶苦茶喜んでいるペットたちの映像。
それ、それ!
欲しいやつそれっ!
ペットもご主人さまも嬉しそう。
帰宅の際、それをちょっと期待して扉を開けます。
「ん?んん?」
お迎えはしてくれました。
でもお迎えは、いつもしてくれている。
贅沢ですが、いつも以上のお出迎えを期待していたのです。
「寂しかったにゃ!ぽんちゃんを置いてどこ行ってたんにゃ!」
みたいなやつを欲していたのです。
なぁんだ…
いなくっても平気なんだぁ…
そして部屋まで一緒についてくる。
その様子を見ていた両親。
「あら、ぽんちゃんたら。
ポいもがいない間は、一度もそっちの部屋に行かなかったのに。」
(何っ!?)
「一緒だと行くのね」
「そういえばポいもがいない時は、ずっとおれたちと同じ部屋にいたのになぁ」
(なんだって?)
では、ぽんちゃんにとって取りあえずは…
ポいも>両親
ってのは確実だと思っていいんだね?
「もう、ぽんちゃん…
いつもみたいに態度に出せばいいのにぃ」
「まぁ、良いか」
と言いつつ我慢出来ずぽんちゃんを、なでくりまわしてやります。
ポにゃちゃんと違って嫌がらないので、好きなだけやってやるのです。