ポいもが好きな生物の中に、カラスがいます。
そんな彼らは本日も朝から、ゴミを漁っとります。
「また散らかして~」
迷惑ばかりかける駄目な子たちです。
でも迷惑かけているつもりのない彼らは、とっても楽しそう。
頭がいいから
“いつも怒られるなぁ”
と気付いていると思うんだけど…
そんなカラスたちをポいもは、仁王立ちでガン見。
「マカァ-」
ほとんどの子たちそんなポいもを見て、転がるように、逃げ去っていく。
ところがその内、一羽のカラスは…
バカの振りして意地でもご飯のそばで佇む。
「プッ。お口にご飯をくっつけたまんま」
おっかしいんだからぁ
と思いながらカラスを見つめ続けていたポいも…
を物陰から見つめている近所の個人病院の看護師さん…
えっ?何ですか?
看護師さんアナタ…
ひょっとして、カラス、好き?
数年前-。
家族全員でバス旅行に行きました。
“丘~を、越~え~、行こ~およ~”
その旅行の目的地の一つが日本三大名園。
芝生にはカラスの集団、いました。
だいたいこういう公園には鳩のポポたちがいるものですが、こちらの名園にはカラスがおりました。
たくさんのカラスが飛びながら、何やら芝生の上を旋回。
ポいもは、早速ダッシュでカラスたちに話しかけに行きます。
カラスたちはポテポテ近寄って来るポいもに気付き、全羽全力逃走。
遠くの芝生へ行ってしまいました。
でもまた近寄れば良いのです。
1回逃げられた位ではめげません。
ポいもは生き物にはしつこくして、嫌われるタイプなのです。
「マカァ~」
“黒ゴマが飛んでいるよ”
っていうくらい遠くに飛んで行ってしまった、旅先のカラス。
芝生の真ん中に一人ぼっちのポいもさんが、ポツン。
二回目はさすがにちょっと、ショボンしてしまいます。
それをジッと見ていた父。
何だか呼んでくる父。
「何?」
「ほら」
「うん?」
「カラスのフンだよ」
「うん」
「よく見て。
虫の羽根が混ざっているね。
さっきのカラスたちはみんなで虫を食べていたんだよ」
「…そうなんだ」
どうやらカラスに嫌われて、一人ぼっちになっていたポいもを慰めてくれたようです。
“ホントは虫を食べていた事位は、分かっていたよ”
でも父ちゃんありがとう!
公園でこんな事をして遊んでいたら、バスの時間が。
「え~もう時間なの?
何で?短くない?
何にも見てないじゃん」
勿論この場には他にも、ポあねと母も同席。
この公園の名物である梅園を、見て回れなかった理由を母が教えてくれました。
「あんたがカラス、カラスといつまでも言ってるからでしょー!!」
ほほぉ、なるほどね…