マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

もうすぐクリスマス その1

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「あたしね。毎日クリスマス当日が来る日を楽しみにしながら、シュトーレンを少しずつ食べてるの」

USAさんが言うシュトーレンは、日持ちするドイツのお菓子です。

 

「あれ、おいしい?」

「おいしいわよー。まぁ実はあたしもクリスマスケーキの方が好きだけど、シュトーレンはクリスマスを盛り上げるのに一役買ってくれてるの」

「ふーん」

 

「この時期はお店に行くのも楽しいわよね。クリスマス用のグッズがたくさん並んでてさ。どれも可愛くって全部欲しくなっちゃう。そんで買ったものを並べるのがまた楽しくって!街がクリスマスっぽくなるのって、昔より早くなったじゃない?だから長い間ウキウキ出来ちゃうのよね」

 

クリスマスが近づくと、USAさんは都会の方へよく散策に行くらしい。

クリスマスツリーやイルミネーションを見て、クリスマスの雰囲気を味わうのが楽しいみたいです。

 

「はぁー、早くクリスマス来ないかなぁ」

「きゃきゃっ♪」

 

数日後。

「最近なんだかだるいし、食欲も無いの」

 

お仕事終了後、いつも元気なUSAさんが少ししんどそうにしています。

「楽しみにしていた旅行の日とか、イベントの日とかに体調崩すのって一番自分にイライラしない?」

クリスマスが近いのに、体調を崩してしまった様子のUSAさん。

「食べてないけど」

 

 

「はぁ。なんでこんなにだるいんだろう。原因もよくわかんないのよね。夏はだるいとか食欲無いとかたまにあるけど…」

「ええとね。あたしがだるいって思うのはね。髪の毛をセットして外出した直後に、突風に吹かれて台無しになった時とか…あと雪がやんだ次の日に歩いていたら、電線や木から何度もアウターのフードの中に雪が落っこってきた時とかかな」

 

「確かにだるっ!ってそういうだるいじゃないのよ」

「じゃあ、アイツのせいかも」

「そっか!それよ、きっと。あたし繊細だから、5日たってもまだ心がしんどいのね」

「あ、でもその日、USA都会へ出かけてていなかったっけね」

「まゆちゃん…今分かっててあたしを罠に陥れたわね」

 

「USAさん、体調が悪いんですって?大丈夫ですか?」

「マメチュー先生は優しいなぁ」

「クリスマス前なのに…最近また急に寒くなりましたからね。早く良くなるといいのですが…」

仕事が終わって遊びに来ていた、ポ村の内科医くまじろ先生がUSAさんに問診。

 

「夏の暑さや冬の寒さは苦手?他に冷暖房とかも苦手だったりするのかい?」

「苦手っていうか、どっちかっていうと嫌いです。夏冬はイベントが楽しみなだけで、寒いのも暑いのも勘弁して欲しいです」

 

「USA寒いのにゃ?にゃこのこと、だっこする?」

「する!」

 

にゃこさんはマメチュー先生から離れて、トテトテと歩きながらUSAさんの所へ向かいました。

そしてやって来たにゃこさんをUSAさんは優しく抱き上げます。

まゆさんと一緒に遊びに来ていたにゃこさんも実は寒いので、こうして抱っこしてもらい温まっています。

ねこさんの祖先は暑い国出身。わこさんと違って肉球に滑り止めもないそうです。

「冬バテってやつですかね」
「マメチュー先生が言っていたように最近気温差もあったし、寒暖差疲労かもしれんね」
「寒暖差疲労?」

「あたしは、寒暖差アレルギー。急に寒くなると必ずくしゃみ出ちゃう」
「まゆちゃんの話はあとでね。寒暖差疲労ってどうなるんです?」
続きます