マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

先生は魔法使い その2

⚫︎物語を最初からご覧になりたい方はこちら

⚫︎物語の概要をご覧になりたい方はこちら

前回のお話

”薬草”を見るたびに薬剤師になりたかった理由を思い出すというまゆさん。

薬草代わりだという”マメチュー先生スープ”をいただき、元気をもらっていました。

 

午前中は冷たい北風が吹いていたけど、午後になると風もやみ、気温も上がってきた。

「よかったじゃん」

つい小声で呟いてしまう。

あたしのこんな性格が、あまり服薬指導をしない理由。

でも薬自体にはとても興味があった。

 

訳の分からない薬の商品名も一般名も、スラスラ覚えられた。

子どものころから憧れていたマメチュー先生。

なぜかうちの母親は、わざわざあたしを家から少し離れた、ポ村のこの調剤薬局につれて来ていた。

マメチュー先生に憧れた最初のきっかけは、体調が悪くて弱っている時にすっごく優しくしてくれたから。

 

そんでそのマメチュー先生が渡してくれた頭痛薬を飲んだら、あんなに痛かったはずなのに30分くらいで痛みが消えていった。

 

”なんで空は青いの?”

”なんで海水はしょっぱいの?”

”なんで薬を飲むと病気が治るの?”

子どもの3大疑問の一つ。

 

西洋薬で痛みをあっという間に消したり、漢方薬で少しずつ症状を緩和していったりしてさ。

薬って不思議だなって、そのとき思った。

 

”これがリアル版の特やくそう”

 

そしてこれでも、こんなあたしでも…

マメチュー先生の影響で、患者さんに少しは柔らかい対応ができるようになった。

これはほんと、自分でも驚いた。

 

一緒に働くようになってから、マメチュー先生をより尊敬するようになったからなんだろうなぁ。

”あんな風に優しく接することが出来る薬剤師になりたい”と、そう思うようになってた。

こちらもマメチュー先生が、色々相談に乗ってくれます。

 

子どもの頃。

マメチュー先生を見ていると、ひょっとしてひょっとしたら魔法使いなんじゃないかって考えた。

そしたら少しドキドキした。

 

マメチュー先生が渡してくれる薬が持つ、不思議なパワーの理由。

魔法使いが大釜を使用して作った、魔法の秘薬だからなんじゃないの?

もしかしてだけど…

 

そもそもマメチュー先生。

魔法使いの格好、似合いそうなんだよね。

マメチュー先生は男性です

あれ?そういえば、前にUSAがハロウィン用の魔女のコスプレを置いていった気が…

まゆさん宅

 

「ええと、クローゼットの中に…あったこれこれ。」

誰も着ることなく、忘れられたハロウィン用コスプレ。
マメチュー先生にあげようかな。

……。

でもちょっとその前に。

マメチュー先生に憧れて、着てみる魔法使いの

憧れの魔法使いになる日は、まだまだ先のようです。