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前回のお話
ポにゃちゃんはポあねが帰宅するたびに嬉しそうにお出迎えに行きます。なのにしばらくすると嬉しそうだったポにゃちゃんは、無表情でポあねに抱えられていました。
「おかえり」
どうやらポにゃちゃんはポあね相手でも、抱き上げられるのは好きではないようです。
もちろん甘えモードの時もあるのですが、いい子いい子してもらうか、せいぜい膝に乗っけて貰いたがるくらい。抱き上げられちゃうのは苦手のようです。
いつもポにゃちゃんは、お出迎えに行ったらポあねに捕まって抱っこされちゃう。なのにポあねのお出迎えせずにはいられないねこさん。
そしてポあね抱っこの後には、さらなる儀式がポにゃちゃんを待っています。
ポいもはポにゃちゃんが抱っこされていて、手を出せないのをいいことにつつきまくる。
てんつく、てんつく。
「にゃもももぉ」
中々ポにゃちゃんに触れないポいもの代わりに、毎回噛まれてくれるポあね。
(ポにゃちゃんは、ポいもとポあねの手をいつも間違えて噛んでしまいます)
でもこのまま離されたら危険なので、ほどほどにして自室に戻ります。あんまり調子に乗ると昔みたいに、「シャー」されかねませんから。
再会してから時が立ち、ポいももポにゃちゃんに抱っこしてと言われないけれど、いい子いい子はして欲しがられるようにはなりました。だからきっと未だに懐かれてない、というわけではないんじゃないのか。
単にポにゃちゃんとぽんちゃんは、性格や好みが違うだけなのだ…今はそう認識しています。
「ただいまー」
「おねにゃーん」
さて、本日もただいまの儀式。
今宵もポあねに甘えて抱っこしてもらっている、ねこじいさんをつついてみる。
「何するのにゃ!」
ポいもに怒って、噛みついてこようとするねこのおじいちゃん。
でもいつも間違える。
「いたた」
「なんにゃの!おねにゃんを盗ろうとしてるのにゃか!」
毎回間違えて噛みついていることに、気付かないポにゃちゃん。
「悪さするお手々からおねにゃんを守るのにゃ」
大事なものを上手に守れていないポにゃちゃん。
しかしこの時間はポいもにとって、ポにゃちゃんと安全に触れ合える大事な時間でもあったのです。