元々そこかしこに、ひっそりと実話が盛り込まれているこのブログ。
ナメ江さんや、イチイさんの薬局で働くロクジョウさんなどにも、実はモデルがいます。
さて、今回お伝えするお話は、丸々実話です。
これはポあねと同じ時期に入社した、同僚の方のお話。
※ 許可をとってブログに載せています。
同僚の方が中学生の頃。
実家で野良ねこ上がりのねこさんを、何匹か飼っていたそうです。
野良さんだった頃と同じように、外を自由に出入りさせていました。
それでも野良ねこさんたちは厳しい外の世界から、安心安全の場所を確保し、幸せに暮らせることになったのです。
この頃から、後になって考えればですが、ひそやかにある“組織“が動いていた、そんな気配を感じます。
彼女の家にある日、近所のねこ飼いさんが訪ねてきました。
「うちのねこが行方不明になっちゃったの。お願いだから、探してくれないかしら?これ、うちの子が使っていたタオル」
“タオル!?“
行方不明のねこさんの柄を教えてくれたり、写真を見せてくれることは一切なく、使っていたタオルだけを渡してくれた飼い主さん。
“タオルだけなんだ…“
仕方なく一緒に暮らしている半野良ねこさんに、タオルの匂いを嗅いでもらいました。
「覚えた?タオルの匂いがする子を、探しているの。この匂いと同じ子を見つけたら、連れてきてくれる?」
タオルだけでは人間には探しようがありません。
一応と思って、ねこさんたちに協力してもらうことにしました。
そんなある日。
彼女の家のねこさんが、知らないねこさんを連れて帰ってきました。
「どうしたの?その子、だあれ?」
連れてきたねこさんは“ほら、こいつ“みたいな顔をしています。
「あ!」
もしかして行方不明のタオルの子?
「そうなの?」
もちろんねこさんは何も答えてはくれませんが、彼女の本能がそうであると感じていました。
その子が迷子のタオルの子かどうか、100%の確信は持てないながらも、とりあえずねこ迷子を探していたお宅へ連れて行きます。
「まぁ、うちの子です。ありがとう。ほんとにありがとう!」
やっぱりのビンゴ!
無事見つかってよかったです。
しかしこの一連の流れ。
客観的にみると明らかにあの“組織“が、関わっていたのではと思わずにはいられません。
“ねこねこネットワーク“
実は迷子ねこさんの飼い主の方は、当時ねこねこネットワークのことは把握していませんでした。
中学生だった彼女も当然、ねこねこネットワークのことは知りません。
何しろこれは、昔の話なのです。
でも当時から、いつもねこ問題はそうやって解決していたので、普通のことだと思っていたとのこと。
“N N N“
ねこ飼いであればご存じ、ねこねこネットワークの略。
しかしねこ世界に足を踏み入れていない方であれば、聞いたことがないという人もいらっしゃるでしょう。
これはねこのネットワークを使い、ねこの調査員たちが暗躍する、ねこのための組織なのだそうです。
“こねこ““野良ねこ“などをねこ好きな人の元に派遣し、幸せに暮らしていけるよう活動していると言われています。
にわかに信じられなかった不思議なお話。
しかし今回、このお話でねこ調査員たちの活動が垣間見えた気がします。
まだまだ謎が多そうなねこ世界、そんな彼らのお話でした。