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前回のお話
2019年10月1日から始まった軽減税率制度。節約するためUSAさんは、消費税が8%のうちに日用品などを買い漁る。
「節約?USAって元々節約下手だったよね」
「む!まゆちゃん、いっつも一言多いんだから」
「だって言ってたじゃん。割引になっている肉や野菜を見ると、いつも買っちゃうんだって」
「良いじゃない、それは。割引に惹かれるんだもの」
「でも使い道は考えてないんでしょ?だから買っても、そのまま放置。で、忘れる」
「う…」
「忘れ去られた肉や野菜はその後、本格的にご臨終。USAは死んでしまった野菜たちの遺体を、キッチンにある霊安室に静かに横たえる。そんでそのご遺体を見ないようにし、また割引の食品を購入。で、再び使わず霊安室行き。その繰り返し。完全な無駄遣い」
「割安品に飛びついて結局使わないのってさ、それ何のためにやってんの?野菜のご遺体はさ、週2回ほどある火葬の日に荼毘に付すだけでしょ?」
食材以外でも割引商品を見ると、つい飛びいてしまうUSAさん。おかげでろくに着ない洋服とかがたまっているようです。
「消費税が上がる前に得したいならさ、家とか車とか“元々買う予定のあった”値の張るもんを購入するとかが、いいんじゃないの?」
「家?車?」
「そんなチープなもんばっかり買ったって結果、数百円程度の節約にしかなってないじゃん。日用品1万円分購入して、ようやく200円程度。この先もずっと200円節約できるなら意味あるかもしれないけど、もうすぐ軽減税率制度が始まっちゃうし」
「うう」
※買い物下手
「めちゃくちゃ、色々言うじゃない。いいでしょお。みんなやってる事でしょお。お店に行列作ってまでみーんな、買い漁ってたわよ?」
「“みんな”って言葉好きだよね。だいたいこのサプリメントだけどさ、わざわざ今買う必要無いし」
「何でよー!人のやることいちいちケチつけるんだから!」
「教えてやってんの。軽減税率の対象となる商品、まさか知らないの?」
「知ってるわよ。主に食料品でしょ?」
「USAが買ったこのサプリ、食品だよ。健康食品ってやつ。対象外の医薬品じゃないからね」
「食品!?ホントだ!書いてある」
「要するに10月1日を過ぎても8%のまま。買うならせめて、高めの医薬品とか、化粧品とかがいいと思うけど。それも元々ちゃんと使ってたものとかだけね?2%安いからって、普段使わないような高いものを買うのは全然節約にはならないからね?」
「分かったわよもう…まゆちゃんって口うるさいよね…自分だってうるさく言われるの嫌いな癖に。凄い早口で言われても、あたし殆ど聞いてないからね?」
【軽減税率対象品目】
①飲食料品
②新聞
医薬品は分かりやすいと思いますが、医薬部外品(10%)と食品・清涼飲料水(8%)の違いは分かりづらいですよね。お買物をする際は、しっかりと記載してあるはずなので、商品説明をしっかり読んでからの購入をお勧めします。ちゃんと記載していない場合、薬機法違反となります。ただの食品・清涼飲料水なのに医薬品であるかのような誇大広告をしてはいけないのです。
医薬品・医薬部外品の栄養ドリンクは薬成分の変質を防ぐ為、茶色の瓶に入っていることが多いです。混同されやすいですが、エナジードリンク(レッドブル等)は清涼飲料水なので、消費税は8%のまま。
記事:ねこさん熱中症
こちらの記事で、チラッと出てきた経口補水液も8%です。
記事:おしゃべりな人
さらにこちらの記事で触れた、のど飴も食品と医薬品があります。
私は薬の成分を優先したい!
僕は味の方を優先したい!
等、お買い求めの理由に合わせてしっかりチェックしてから、購入しましょう。
「じゃあさ、今のうちに外食しよっ。美味しいものはいつでも必要。今必要!」
「確かに!外食して食べたいものはたくさんある!」
「何食べたい?」
「寿司!肉!炭水化物!」
「それもいいけど…お野菜もとりましょ!」
結局、税金が10%になった直後の2019年12月。
新型コロナが発生して一時期外食もしなくなり、あまり軽減税率を意識する人もいなくなったような…そんな気がしています。