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鳥が大好きな父と一緒に出かけた家族旅行。
そこで起きた、笑ってしまうような“羽虫まみれ”の珍事件を、イラストとともにお届けします!
鳥好きな父の「見てごらん」タイム
動物好きな我が家の父。実家に帰省したポあねにニジニジと近づいていきます。
「見てごらん、カワセミだよ」
父はスマホで撮影した写真を、一生懸命ポあねに見せています。

実家に帰ると高確率で行われる父の「見てごらん」のくだり。
この間は家に棲みつくヤモリの写真を見せていました。
記事:実家の父
カワセミを撮影する父。
このカワセミを撮るという行動、なぜか日曜の夕方にやっている国民的アニメを思い出すんですよね。あのアニメでは定期的に「お父さんがカワセミを写真に撮る」回があった気がするんです。もしかして、カワセミを撮るのは「お父さん」という生き物の習性なのでしょうか?
確かに「空飛ぶ宝石」と言われるだけあって、カワセミは本当に美しい鳥です。父は動物全般に興味があるのですが、家には野鳥の本や双眼鏡がたくさんあるので、特に小鳥がお気に入りのようです。
虫だらけのレストハウスで起きた珍事件
そんな鳥好きの父を含め、数年前、家族で旅行に行った時のことです。
湖のほとりにあったレストハウスに、母とポあねがトイレ休憩のために立ち寄りました。
そのレストハウス、湖から遊びに来るのか、無数の小さな羽虫がウヨウヨと飛び回っていたんです。虫の名前は分かりませんが、とにかくすごい数!
店内には、まるで上級クラスの悪霊除けのお札のように、あちこちに虫除けグッズが置いてありました。でも、残念ながら、あまり効いているようには見えなくて…。

まるで蚊柱を作って密集して飛んでいるユスリカの住み家に、入ってしまったかのようでした。
それでも、店の外はさらにすごいんです!店内も十分すごいのに、店外はもう「羽虫王国」と呼ぶにふさわしい光景で、ちょっとびっくりなくらい。
例えるなら、お正月の明治神宮とか、ラッシュ時の満員電車、あるいは一昔前の渋谷のハロウィンのような、とんでもない数の羽虫がひしめき合っていたんです。
それはもう、押し合いへし合い。
そんな羽虫を狙ってか、外ではたくさんの小鳥たちが飛び回っていました。
「これでもまだ店内の方がマシだなんて…」
レストハウスの窓はきっちり閉まっているし、一応虫除けグッズもたくさんあるから、多少は効果があったのでしょう。
なので、私は母とポあねがトイレから出てくるまで、店内のなるべく羽虫がいないところで、小さくなって待っていました。
とはいえ、「ここはやばい、やばすぎる!とにかく早くこの湖から立ち去りたい!母とポあねはまだかな!?」と、めちゃくちゃ長く感じるトイレタイム。
待っている間にも、羽虫の大群が目や鼻、耳の中に入ってきそうです。
「いやだな、こわいな」
店の外を見ると、大量の虫が寄り集まって『ハムナプトラ』のようになっている。

「鳥から逃げてんのかな?」なんて考えていると、その時…。
「あ、鳥がたくさんいるよー!」
のんきな父の声が聞こえてきました。
鳥?鳥って、まさか!
父の鳥愛が爆発!窓を開けてまさかの行動
見てみると父が窓を開けて嬉しそうにテラスへ出て行く姿が…
「おいっ!」
この羽虫だらけの状態で外に出ようと思うかね!?
窓をあけたおかげで、虫が大量に入り込んでるじゃないか!

私は、隙間ができないようにきっちりと窓を閉めておきました。
「鳥たくさんいるのに」
「…」
窓の外で一人、嬉しそうに鳥を見つめている父。
好きなものに夢中になりすぎるのも問題ですね…。
羽虫だらけになっている父の姿を見ていると、なんだか羽虫たちにたかられて食べられているように見えてしまいました。
旅先でのハプニングも、いい思い出…でも、やっぱり羽虫の大群は勘弁してほしいですね。