マメチュー先生の調剤薬局

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ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

ポ村の梅「長太郎青梅」を全国に!~村長不在の村で村人たちが繰り広げる自由奔放な日常~私たちの住む村はポ村というんです その3

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前回のお話
観光客にもよい印象を持ってほしい村長は、村民にもしっかり規律を守って欲しい。ポ村民の中では、まゆさんとUSAさんが村長に目をつけられていました。そんな村長はポ村を広く知っていただくため、ポ村の特産品である梅を持って都会に移動中。それを知ったまゆさんとUSAさんは、羽目を外せると昼間っからお酒を飲んで浮かれていたのですが…


「!!」

”いっいるー”

まゆさんの視線の先には、都会に行っていたはずの村長が、無言で立っていました。

「そっそそそ…」
「まゆさん、USAさん!」

村長の言葉に、二人は飛び上がる。

「そっ!そんっそんちょっ!」

「これっ!!」
村長が指差したのは、転がる梅酒のグラス。

「ひぃっ。ごめんなさいっ」
「お二人!それはポ村の梅酒じゃないですか?」
「ポっポム?」
「美味しいですか?ポ村の梅酒は!」

呆然とするまゆさんとUSAさんは、思わずお互いの顔を確認。昼間から酒を飲んでいることを怒られると思っていたのに、なぜか村長は興奮気味に、そして嬉しそうに微笑んでいます。

「村に貢献してくれているのですね!」
「え?」

村長の承認欲求は、長太郎青梅が都会で好評だったことで、天井知らずに高まっていたみたいです。

「ええっ!はいっ。もちろん!」
「ポ村の梅酒は甘すぎずカロリー控えめでかつ、おいしいですから!」
「そうですよね!」
「そうですよ。そりゃそうです!間違いないです!!」

実はまゆさんは子ども舌なので、ビールやワインが苦手。梅酒のような甘くて飲みやすいお酒じゃないと飲めないのは、村長には内緒。

「ほんとですよ。私、嘘嫌いですから。冗談とかいっちばん嫌い!そもそも言ったことがないですから!この梅酒、すっごく美味しいです!これ、保証します!」
「ふふ、ですよねー」

ポ村の梅酒を褒められてご機嫌な村長は、さらに言葉を続けます。

「長太郎青梅でお好きなのは梅酒だけですか?
「もちろん、梅酒以外もおいしいですよ」
「ええ、ええ。例えば?」
「例えば?」

ギラギラと輝く村長の目にまゆさんたちは気圧されています。いやむしろドライアイにならないか心配なくらいです。

「あ…えっとですね。梅の実のようかんとか」
「いいですね。高級感のある一品ですよね。それから?」
「梅のシャーベットもありますよね。毎年夏になると食べたくなります」
「分かります。私もです。で、で?」

村長はまだ欲しがっています。”ポ村の品が認められてよかったですね”と心の中で呟きながら、まゆさんとUSAさんは、この後しばらく村長の「ポ村愛」の演説に付き合わされることを覚悟せざるをえませんでした。

自由を求めていたはずの彼女たちに、小さな足枷。
でもこうして村長ともども、みんなでポ村を盛り上げていきたいですね。

【村長の取扱説明書、略して鳥セツ】
ポ村民がいい子だと、とても喜びます。
村の特産品が褒められると、とてもとても喜びます。
けっこうしつこく欲しがります、気をつけましょう。