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前回のお話
比較的趣味の多い父。音楽も好きな父はポあねから貰ったウクレレを習い始め、発表会にも出場したそうです。
父のウクレレ発表会を見に行ったポあね、なぜだか笑いながら話しかけてきました。
「何?」
「お父さんのウクレレの発表会見に行って来たんだけどね」
「ああ、おとうやん、どうだった?」
「お父さんが一生懸命、格好つけて弾いてるんだけどね」
「ほう」
「ぜんっぜん音が聞こえないの」
ポあね…
自分でウクレレあげて、自分で習うよう勧めたのに。 失礼ですよ?それは。
父という存在は、相変わらず可哀想な生き物。
父から音楽に関して影響を受けたポあねですが、一方のポいもは父の動植物好きを受け継ぐ。
ポいもが幼い頃、父に連れられよく釣りにも行っていました。タナゴという小さな淡水魚をお魚を釣りにゆくのです。とはいえ、幼きポいもは魚がかかるのをじっと待っていることが苦手。
一人タモを持って、捕まえたタニシを握りしめ、川沿いや近くにある田んぼの周りを走り回る。
おそらく、釣り人にとっては邪魔だったでしょうね。
でも優しい釣り人のおじさんたち。
「なにしてるの?」
「タニシつかまえてんの!」
あたたかく見守ってくれていました。
タモをバシャバシャしていたら、カラス貝発見。当時、父はそう呼んでいたのですが、実際はどぶ貝だったか、何の貝だったかははっきりしません。
しかし幼きポいもは父が言うカラス貝とやらをを見つけると、タニシを釣り上げるよりテンションが上がりました。
早速ポいも、貝を飼う。
ポいもご満悦!
水草とかが入っている水槽を眺めるのってなんか好き。家でアクアリウムをやっている人って、心に余裕がありそうで羨ましい。
カラス貝を飼って以降、母が生きたアサリを買ってくると、そのまま飼いたくなってしまう病発症。母の目を盗んで、アサリに忍び寄るポいも。そのままアサリを持って逃走。
「何してんの!ポいもちゃん!アンタはあっちに行ってなさい!」
ポいものアサリは、母の手によってあっさりと奪われ、風呂場にしまわれてしまいました。
このエピソードを思い出したとき、おんなじような人がいるのか検索してみました。するとスーパーのアサリを飼おうとしている人が!仲間だね。
父も動物好きなんだから協力してくれればいいのに…
「おとうさんはなぁ、アサリのお味噌汁が大好物なんだ」
「なるほどです」
好きな物がたくさんあるって、素晴らしい事ですよね。