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※こちらの記事は、ポにゃちゃんが元気だった頃のお話です。
ポにゃちゃんが先程から黙ってこちらを見ています。
彼は甘えたい時、抱っこしてとは言わず、態度で示すタイプなのです。こちらをじっと見つめて、察してくれるまで待っている。
これはお腹が空いた時も同じ。
「にゃぁにゃぁ」と口でアピールしてくることはありません。
あるとすればこちらが眠っていて、じっと待っていても気づいてくれない時とかです。それでも可能な限り、我慢している様子。
ポにゃちゃん、自分の食卓の前でご飯をくれるまで黙って待つ。
実家で共に暮らしていたぽんちゃんは感情垂れ流しタイプのねこさんでしたが、ポにゃちゃんは緩急を付けてくるタイプ。
十猫十色ということですね。
そんなポにゃちゃんを見ているとふと思い出す人が、前の職場にいる。
その人はポいもに用あるとき、いつも「なんですか?」と声をかられるまで黙って横で立っている。
気付かない振りをするとうろうろしてアピールしたりと、声をかけられるまで自ら言葉を発してくることはない。仕事の邪魔をしてはいけないという配慮をしてくれているのでしょうが、なんとなく自分の存在に気付いて欲しい、という思いが見え隠れしてしまい内心うっとうしい。
その人は誰にでもそう言う態度。優しい方たちはすぐに顔を上げて相手をしてあげているのですが、優しくないポいもは放置をしたくなるのです。
ポにゃちゃんも同じように、かまってもらいたくて待っているタイプなんだろうなぁ。
可愛い、可愛いのポにゃちゃんが見てくる…
あんまりにも見ているものだからポいもさん、とうとうポにゃちゃんのことをかまっちゃう。
「ごはん欲しいんでしょ?でももう食べたでしょ?いつまでもそうして待ってたって、知らないからね」
「カリカリは頂きました。ごちそうさまでした。今度は“シーバのとろ~り”の方が食べたいのにゃす」
「あれは高いんだから、今日はもう駄目!食べたいんなら、自分で稼いで自分で買ってきなさい。働かざる者、贅沢品は食うべからずです」
「…」
「…」
「分かったよ。もう…。ほら“とろ~り”だよ」
ねこさんに対しては、比較的簡単に負けるポいもさん。
健康管理をきっちり行うためにも、ねこさんの圧に簡単に屈してはいけないのにね。そして”とろ~り”を一丁前に「高いから」とか言っていますが、買ってくるのはポあねです。
ポにゃちゃんは弱みにつけこみ、ご飯をGET!ご満悦です。
そんなポにゃちゃんですが、突然「にゃーにゃー」わめきちらす事もあるのです。
次回へ続きます