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前回のお話
薬局に遊びに来ていたトビーくんは、頂いたレモンスカッシュを一気飲み。それ以来、何だかしゃっくりが止まりません。しゃっくりを止めるため、桃から赤ちゃんが出てきた時くらいみんなに驚かしてもらおうとするトビーくんですが…
「ところでさ」
ペンネくんが不思議そうな顔をして質問をしています。
「そうねぇ。刺激にならないのかしら?マメチュー先生、これも迷信?」
ただショック死する可能性を考えると、人を驚かすのはお勧めはしません。健康な人でも、驚いたことによる衝撃により死亡してしまった例は、いくつも報告されているとのこと。
「だそうですよ」
「脅かすのはともかく、息を止めるのも一応、有効だったのね」
息を止めるというよりは、深く息を吸い込んでゆっくり吐く、これを繰り返すといいそうです。
「息を止めるかぁ」
「まっ、まっ、う~ん、しゃっくり止まらないなぁ。もうっしゃっくりのやつぅ!!」
トビーくんは、しゃっくりを追い出そうと、思わず口に手を入れ、舌を引っ張っていました。
「……うん?あれ?止まった!?しゃっくりを一瞬で消す手品?」
「口に手を入れたら止まったね。今のも手品なの?」
「そうか。舌を引っ張ればよかったのですね」
「マメ先生?」
しゃっくりを止める時に、舌を引っ張るのは効果的ですが、皆さんが行う時は清潔な指、もしくはガーゼ等で行って下さいね。
授業中・仕事中・移動中等すぐにしゃっくりを止めたいけど、手を口になんて突っ込めない!なんて時は、両耳に人差し指を入れると同様の効果が得られます。
それでもしゃっくり(吃逆)が止まらず続く場合には、しゃっくりに使用する薬もありますので、医療機関を受診してみてください。
しゃっくりが起こる原因として、一部の薬の副作用というものがあります。
”処方された薬を飲み始めてからしゃっくりが出るようになった”等の症状が気になる方は、お気軽に薬剤師に相談してくださいね。
他にもしゃっくりを止める漢方薬に、柿蔕湯(していとう)と言う薬があります。 柿蔕とは柿のヘタの部分のことです。
こちらはネット等で購入可能ですよ。
「トビーくん、止まって良かったですね。温かい梅こんぶ茶飲みますか?今度は、ゆっくり味わって飲みましょう」
「うん!こぶ茶飲む~、ゆっくり飲む~」
「コップの反対側から水を飲む、みたいなしゃっくりの治療法もありましたよね」
「そういえば、そんな止め方もあったわね。忘れてたわ」
「反対側から?なんだか難しそう」
「みんなでやってみましょうか」
トビーくんはみんなと楽しくおしゃべりしていたら、しゃっくりのことを忘れてしまい、いつの間にか止まっていたそうです。