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冬が終わり暖かくなってくると、やけにウキウキしてしまう。
寒い時期はちょっとつらそうなわこさんとのお散歩も、暖かい春に見かけるととっても羨ましい。一緒にお散歩して、一緒に出てきたばかりのお花の眺め…羨ましい限りです。
お散歩にちょうどいい気候だと、気持ちがよすぎて一生お散歩していたい気分になる。
そんな季節がついにやってきました。
春は、様々なものが生まれかわる季節。
植物も風も昆虫も日差しも。
そして猫の毛も…。
そう、春は換毛期です。
「顔も目も口の中も、やたらかゆいっ!」
実家で一緒に暮らしていたねこのぽんちゃんが、毛をむしって投げつけてきているかのようです。
-冬毛から夏毛へ-
やはり換毛期の時期は、アレルギー症状が強く出てしまうんですよね。
でもこれは猫アレルギーにならないよう、こまめにケアしなかったのがいけなかったのです。
だからその後はねこさんを”いい子、いい子”してあげる振りしつつのブラッシング。
シャッ
シャッシャッ
「にゃ?」
シャシャシャッ
「にゃにゃ?ひょっとして、ぽんちゃんの毛を盗ってるんにゃにゃい?」
「盗ってない、盗ってない。この子はほんとに人聞きの悪い子だよ」
「もうやにゃ、シャッシャッするのやにゃ」
ブラッシングしつつ、ねこさんの毛を少しでも採取しようとしている事がバレ、ぽんちゃんに嫌がられてしまう。
そして考える。
ねこさんをブラッシングしても、一向に良くならない痒みについて。
ねこさんと、離れた場所にいても続くこの痒み。
なんでなの?
暖かなお外で散歩をしていても、なんだかすっごく痒いっ。
いいー!痒いっ!!
痒い痒い痒いっ!
そう、私の体質も変わっていく。
ついに言ったな、それ。
言わなきゃ猫アレルギーだけのせいだと思い続けられたのに。
しかし家の中でも外でも、非常にかゆいしくしゃみが出る。
これは認めざるを得ないのかもしれない。
それにしても暖かくなった春への喜びは、どこへ行ったのだろう。
花粉症……
電車とかバスとか席が空いていても、座るとき躊躇するのは私だけですかね?
座ると顔を下に向けることって、多いじゃないですか。
そして下を向くと、鼻水が出る。
その出た鼻水を、ズルズルすすってると周囲の人にうるさいと思われる。
絶対うるさいから“早く鼻かめよ”ってなる。
でも満員電車で、ブーブー鼻かむのもなんか恥ずかしい。
ラーメン屋さんに行った時も大量に鼻水が出るんですが、そこでもやっぱり鼻をかむのが恥ずかしい。食事している時に鼻をかむのって、ちょっと気になる。
箱でティッシュがおいてあるから、あれは鼻水用だと思ってはいるのですが、鼻かんでいる人ってあんまいないような気がしている。
まぁとにかく、花粉飛散時期の電車内での体勢はなるべくこう。
顔を上に向けて鼻水が垂れないよう、鼻の穴の中にためて過ごしています。
一応目の前に立つ目が合うよりはいいかなと思って、虚ろな目をして座るようにはしています。
この時期。
虚ろな目の人多いから、目立たないかなと思った次第です。