マメチュー先生の調剤薬局

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ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

子どもの頃のお話 その1

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ポいもは動物好きの父の影響があったためか、動物に興味のある子供に育ちました。          

 

一方、母と隣に住む母方の親族は大の動物嫌い。 幼い頃から、この人たちとは価値観や考え方が違うなって思っていました。      

 

そして母方の親族がポあねの方を可愛がっているのは、何となく分かっていたため、ポいも自身、そんなに懐いてはいませんでした。まぁあくまで何となくですけど。しかし大人になったある日、母方の伯母がポいもにポツリとつぶやいた言葉がありました。      

 

「ポあねちゃんばかりを可愛がっていたから、ポいもちゃんはうちに遊びに来てくれなかったのよね」      

 

この伯母さん、はっきりと”ポあねばかりを可愛がっていた”と打ち明けてきました。”遊びに来てくれなかった”ということを言いたかったのでしょうが、ポいもは”ポあねばかり可愛がっていた”という言葉の方に反応。          

 

”ポあねばかり可愛がっていた”というのは感じてはいたものの、こうもはっきりと本人に伝えちゃうとは。それを言ったらどう思われるかなんて、分かっていないんだろうなぁ、この人。    

         

”遊びに来てくれない”という自分の愚痴だけを言いたい人。   

 

とにかく物心ついた時には、人間が苦手な傾向にある子どもでした。   

 

特に母親以外には、なかなか心を開かない子ども。 母親にくっついて絶対に離れないので、迷子になることはなかったという子ども時代。   



人間が苦手な分、動物が好きになったのかもしれません。      

 

”動物のお友だちが欲しいな”          

 

そう願っても、何しろ母親が動物嫌いなので、それは叶わぬ願い。なのでその代わりに水で膨らむおもちゃを、水に入れて飼っていました。

もちろんただのおもちゃですが、水に入れると膨らんで変化するところに、ちょっとだけ生き物感を感じていたのです。

   

おもちゃのザリガニ以外にもお友だちはいました。             

大人になった今は、生というか直は苦手になってしまったのですが、幼い頃は昆虫にも興味がある子どもでした。そうそう、大人になると経験や認識の変化で、昆虫に対する嫌悪感が強まってしまうそうですよ。

 

しかし好奇心旺盛で未知のものに興味津々だった子どものころは、いもむしを見つけるとわくわくしたし、秋の虫の声を聞くと”どこに潜んでいるの?”と発見したくなりました。             

 

彼らを見ていると、一人じゃないと思えたのかもしれない。


 
小学校一年生前後の休日。   
外で遊ぶときは近所の幼なじみと公園に行ったり、ヨウシュヤマゴボウの実(有毒)を潰して色水を作ったりしていました。             
 
でも彼らの都合が悪く遊び相手がいない時、ポいもは一人、虫取りアミを持って外へ。     

虫のお友だちと遊ぶときは、一人の方がなぜだかウキウキしたのです。早速一人、アゲハ蝶の食草である山椒の木の元へ。              
 
新しいお友だち探しです。             
 
続きます