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就寝前、普段だったらどうでもいいことが、いちいち気になってしまうことがある。
ポ村に住む農家のケイヒさんも、そんなどうでもいい事が気になってしまうタイプの一人のようです。
もう一度トイレに行っておいた方がいいかな?
ちょっと寒いから、布団もう一枚かけようかな。
ん?腹が鳴りだしたぞ。
食べ終わってからだいぶ経つのに、今ごろ消化?ギュルギュルとうるさいなぁ。
ああ、背中はかゆいし、足もかゆい。
あれ、爪が伸びてきている。
爪…気になるなぁ。
爪が伸びてる、爪が…
ケイヒさんは爪がちょっと伸びているだけで、気になるみたいです。
異物が指についているような気になり、どうも落ち着かない。
一度気になると、就寝前だろうが、外出中だろうが、仕事中だろうが爪のことが気になって気になって、仕方なくなってしまうようです。
それなのに、ケイヒさんは爪切りが苦手です。
特に足の爪を切るのは下手くそ。
足は垢が溜まりそうで嫌なため、絶対に伸ばしたくない。
だけど爪切りが下手くそだからか、爪を切るたびに巻き爪になってしまう。巻き爪になると爪が指に食い込み、炎症を起こしてしまいます。足を痛めてしまうと、ケイヒさんのお仕事(農家)に支障が出てしまうので、長年悩んでいたそうです。
不安なケイヒさん、マメ🐭くま🐻先生に相談中。
「所で巻き爪って、異常に鋭くありません?あの鋭い巻き爪を持って、飛行機に搭乗しても大丈夫なのかな。足の肉がえぐれる位ですから、目潰し程度なら出来そうな気がするんです。それから飲み物なんかに混入させたら、魚の骨のように喉に突き刺さると思う。そんな鋭い爪を、採取出来るとですね。ついその鋭さを確認したくなるんですけど、そういうのってありません?けっこうびっくりするほど痛いんですよね。あとびっくりするといえば、ゴミ箱に捨てたと思った爪が床に落ちていて、それを踏んだ時。あれも”いてっ”てなりますよね?なりません?」
「…」
どうやらお二人はならないようなので、とりあえずくまじろ先生に、足の爪の上手な切り方をアドバイスしてもらいましょう。
「風呂上がりの、爪が柔らかい時に切ると良いよ。爪切りは刃が真っ直ぐなもので、皮膚が露出しないように切る。爪の角も切りすぎないようにね。最後はヤスリで形を整えて下さい」
「ヤスリ?使った事なかった」
「でもケイヒくんの場合、巻き爪というよりは陥入爪だな。爪の側縁先端を短く切り過ぎたことが原因だろう」
「カンニューソー?」
・巻き爪
外反母趾や足に合わない靴などが原因で、爪が曲がって丸く変形している状態。
爪が丸く変形してはいるが、皮膚に刺さってはおらず、痛みを感じない場合もある。
皮膚を傷つけやすく、爪囲炎を起こすことも多い。
・陥入爪
深爪等が原因で、爪の側縁先端が皮膚に食い込み、痛みを伴う状態。
巻き爪と陥入爪、両方が生じる場合もある。
「そうなんだ。俺、陥入爪だったんだ」
🐻「重症化すると治療しなくちゃいけなくなるからね。要通院だよ。手術する場合だってある」
🐭「ただ症状が軽度の場合は、抗生物質を服用、ステロイド剤を塗るとかで対処できますから」
「薬で治るものなんですね」
「正しく爪を切るよう心掛けて下さいね、ケイヒさん」
「またそんな怯えた顔して」
「してませんよ、くまじろ先生。了解しました」