マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

りーちゃんのクリスマスケーキ その2

前回のお話

今年はどんなクリスマスケーキにしようか考えていた、パティシエ見習いのりーちゃん。

考えた末、イチゴのデコレーションケーキを作ることにしました。


「マルズ先生!ぼくのケーキの絵、見てー」

描けた

「これはこれは。素敵なケーキが描けていますね」


「これ、このケーキ作ってもいいですか?」


「もちろん」

「やったぁ!」


りーちゃんすっごく嬉しそう。


”ぼくが一番に食べたいくらい、おいしそうに描けた”


早速イチゴのデコレーションケーキの試作品を作るため、イチゴをさらに追加注文。


「あ、イチゴ屋さん?ぼくりーちゃんです」


”マルズさんのところの?”


「イチゴなんですが…ええっ!?」


「りーちゃん、どうしました?」


残念ながら、クリスマス直前のこの時期、馴染みの青果店ではすでにイチゴが売り切れ。


青果店の方でもイチゴはたくさん仕入れていたみたいですが、予想以上の売れ行きだったそうです。


他の知っている青果店にも連絡をしてみたりーちゃんですが、どこもほとんどイチゴは売れてしまっているらしい。

「いくらかは確保できそうだけど、豪華なイチゴのデコレーションケーキには全然足りない」


困ったりーちゃん。


”別のケーキにする?ううん、やっぱりイチゴのケーキがいい。生クリームやスポンジはいいものがそろっている。あとはイチゴだけなんだもん”


「よし!他のイチゴ屋さんに直接聞いてくる」


「りーちゃん、こんな大雪の日に危険ですよ」

先程までは、ポ村を白銀にするぼた雪にワクワクしていたりーちゃんたちですが、今は…


”イチゴー、イチゴっ”

りーちゃんが困っていたその時、村の外から行商の方がやってきました。


「ケーキ屋さん、ケーキ屋さん。イチゴはいらないかい?」

鼻が効くイチゴ屋さん

りーちゃんはその声に反応するように、お店を飛び出して行きました。


「正直に言うとね、ちょっと酸っぱくて人気ないんだ」


でも形のよい、とってもきれいな赤いイチゴ。


「味みてみる?」

「いいの?」

りーちゃんとマルズさんはそのイチゴを試食させてもらう。


正直に酸っぱいというイチゴ屋さん。


果たしてお味は?

続きます