マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

ねこ森町のハロウィン 2022

ハロウィンの夜。


ねこ森町では、ねこさんたちによる仮装がはじまっています。


悪い霊からねこさんの身を守るためです。


ねこさんたちは基本、怖がりなのです。


「早くお着替え手伝ってにゃ」


くろねこさんに、連れてこられた魔女の方、なぜだかねこさんたちのお手伝いをさせられています。

「ぽーっとしてにゃいで、お菓子もだすにゃよ」

「はい。お菓子ですね」


ハロウィンには必須のお菓子。


「みんなをおもてなしするために、お菓子を出してくれなきゃにゃにゃい」


「お菓子出さないと、いたずらされちゃうにゃにゃい」


魔女の方、ねこさんのお着替えとお菓子の準備で大忙し。


「トリックオアトリート」

「お客さまいらっしゃいましたー」

「にゃきゃー」
「こわいにゃー」


やってきたのは、可愛いお子様たちではなく奇妙なお客さまでした。

「にゃ?」

魔女の方に会いに来たのでしょうか。


どうやらこうもりさんのようです。


よく見たら小っちゃくってかわいい。

影のせいで、大きく見えただけみたいです。


「なんにゃぁ。ちっちゃい子にゃ」

「早く上がるにゃ」


その後も奇妙なお客さんが次々と尋ねてきます。


ドラキュラ、死神、ミイラ男。

「にゃきゃー」
「こわいにゃー」


最初はそんな風に怖がっていたねこさん。


しかしモンスターの方たちに対して、次第に慣れてきたねこさんたちは、一生懸命おもてなしをします。


「お菓子あるにゃよ」
「おいしいやつにゃ」


モンスターの方、色々とお世話をされてしまいます。


「このお菓子はね、人間たちが作ってくれたんにゃ」

「人間、知ってるにゃか?」

「見たことあるにゃか?」


ここでは人間たちも空想上の生物扱い。


知らないであろうモンスターたちに”人間とは”と説明しているようです。

「トリックオアトリート」


「お客さん、また来たにゃ」

「今日はお客さんがいっぱいにゃ」

「てんてこまいにゃ」

“じっ”

ねこさんたちに、見つめられるモンスターさん。



モンスターの方たち、てんてこしているねこさんたちのお手伝いです。


「お客さまにお茶出しといてにゃ」

「お座布団もにゃよ」


魔女のおばあさん、モンスターの方たちは大忙し。

その間、ねこさんたちは遊びます

本当はねこさんたちをハロウィンの夜、襲いに来たはずの彼ら。


ねこ森町では、ねこさんたちの面倒を見るのに大わらわのようです。


「トリックオアトリート」

「ほらー、またお客さんにゃよー」


魔よけのはずのランタン。


モンスターの方、それを見つけて慌てて隠れる。


「あれ?どこ行ったにゃ?お水にゃよー。おいしいやつにゃよー」


ねこさんに大声で呼ばれるモンスターの方。


彼らにばれないよう、息をひそめています。

ねこさん、後ろ!

どうやらねこさんの面倒をみるのはもう、やんなっちゃったご様子。


そんなモンスターの方たちは自らの不思議な能力を発揮して、ねこさんたちにばれないよう、そっと出ていくことにしました。


「いなくなっちゃったにゃわ」

「どこ行ったにゃろか」


不思議で奇妙でちょっとこわいハロウィンの夜。


今宵、誰かを襲うのはあきらめることにした、ねこ森町のモンスターの方たちでした。