マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

シフォンのお洋服

パゴロウさんは最近、一緒に暮らしているシフォンの喜ぶことは、なんでもしてあげたいモード真っ只中。


彼は今、シフォン用の洋服作りにハマっています。


ただ、洋服作りは全くの初心者。



ネットでひとり、服作りについて勉強をしていたパゴロウさんですが、やはり限界があります。


「ドールクラフトか…
やりがいもありそうだけど、その分たいへんそうだなぁ」



ここはひとりで悩まずに、マメチュー先生や、きのこさんから教わることにしました。




「ではまず、シフォンさんの型紙をとってみましょう」




「型紙…。シフォン!ちょっと協力して」



「な?」

パゴロウさんの家にミシンがないため、手縫いで作ります。



「出来た!シフォン着てみて」



「ま?」


「うーん、やっぱり初心者感、丸出しの洋服になっちゃったなぁ」




だけどシフォンにはそんなことはわかっていないようで、なんだかとても喜んでいる様子です。


嬉しそうに洋服を、着ています。


「良かった。でも手縫いだから時間かかっちゃったなぁ。
ミシン買おうかな?
作れる服の種類も増えるし…」



「いいですね。そうやって色々考えて工夫するのは、いいことです」



「へへ、はい」







でもその前に、衣装ケースをネットで買ってしまいました。


こういうのも、器用に作れたら楽しいんだろうなぁ。

シフォンの部屋が、完成しつつあります。


「この木になる実はね、赤くなったら食べられるからね。
それでね、寒くなったらお洋服を出してたくさん着るといいよ」


「う」


少しずつ知識を身につけて、不器用ながらもひとりで色々やっているシフォン。



「すごいなシフォン、頭いいな」


「た」



やり方を見せていないのに、パゴロウさんのことを観察していたからか、シフォンはひとりで考えて靴下を履けるようになっていました。


「うんうん、靴下の履き方あってるよ」



「に」

パゴロウさんは、シフォンに知識をつけてもらうのは、とてもいいことだと考えています。




もし、もしも本当に密猟者がいるのだとしたら…



いざという時は、自分で考えて逃げられるようになって欲しい。



頭の隅でパゴロウさんは、そんなことを考えていたようです。