ポ村に住むおじさん、もち三さんには悩みがあります。
ねこさんによって、改めて気付かされた悩み
それはお腹がポコッと出ているということ。
いくつになっても、スリムになりたいという願望はあるものです。
“健康的な身体になるためには、もうちょっと体重を落とした方がいい”
もち三さんはポ村のお医者さま、くまじろ先生にそう言われています。
「わたくしもち三、今日からお野菜中心の生活をします」
少し味気ないですが、この食生活を続けられれば確実に痩せられそうです。
そんなもち三さんを真横でジーッと、見つめるにゃこさん。
実はにゃこさんはもち三さんのお宅に遊びに来るたびに、お肉やお魚を一口だけ貰っていたのです。
セラピーキャット(研修生)といえども、ねこさんにはダイエットというものがなんなのか分かりません。
「なんでにゃ。おやさいばっかりにゃ」
毎回、もち三さんから一口貰うのを楽しみにしていたにゃこさんは、食べられるものがなくてしょぼんとしています。
そのしょぼん顔を見ていたら、ついにゃこさんの嬉しそうな顔を見たくなる。
コンビニで買ったお魚が残っていました。
「じゃあ今日も一口だけね」
「にゃ。一口にゃ」
「おいしい?」
「にゃ!」
ねこさんが嬉しそうにしている。
そんな顔を見ることが癒しであり、幸せでもあります。
ダイエットは一度始めたら、一生続ける覚悟がなければなかなか成功しません。
痩せたからと元の食事量に戻してしまうと、当然体重も戻ってしまいます。
でも…
ダイエットはひもじい思いをするからつらい…
それはもちろんなのですが、いつも貰えるお肉やお魚を貰えなくなって寂しそうにしている猫さんを見るのもつらい…
ダイエット。
それは強い意志を手に入れる方法から、学ばなければいけないらしい。