薬剤師のオウギさんが働く薬局は、グループ会社の中でも処方箋の枚数が多い方です。
そのため、老若男女様々な患者さんが多数来局します。
よく薬局にいらっしゃる患者さんなら、顔と名前が一致するのですが1、2回位しか来局したことのない患者さんのことは当然覚えられません。
「オウギさーんっ!
この処方箋、判子が押されていないんですけど、どなたが投薬したのでしょう?」
どの薬剤師が投薬したのか…
しっかりと、押印する必要があります。
「えぇっ?押印ない?
それ患者さんの名前は?」
「んーと…
島本芙美子さんです」
「だれか~!
覚えのある人~」
薬局のスタッフたちは、キョロキョロとお互いを見回してします。
「困ったな。
誰か思い出してくれ~」
「無理ですよぉ。
私シャンプーしたことを忘れて、直後にまたシャンプーしちゃうタイプですよ?」
「それ、分かるっ!
トイレ行ったのに、忘れてまたトイレに行っちゃったりとか」
「ダメ人間しかいないのかよ…」
そこへふらふらとやって来たイチイさんは、処方箋を取り上げる。
「なになに?
バイアスピリン錠 100mg 1錠
アムロジピン錠 5mg 1錠
クレストール錠 2.5mg 1錠」
処方内容を読み上げたその時…
「あっ!」
【薬剤師あるある】
患者さんの名前は覚えていなくても、処方された薬を聞けば自分が処方したかどうか思い出せる。
毎日見聞きしている薬。
“この薬が処方されているのか。
血圧高いんだな”
とか思いながら投薬すると、やはり頭に入るのですかね?
ということで今回は無事、判子を押すことが出来ました。