「かっゆーいっ」
USAさん、かゆみを我慢し身もだえています。
“肌荒れ” “虫刺され”等…
かゆみの原因は、色々あります。
「やだ、も~かゆいぃ。
でも掻いたらお肌荒れちゃうし」
かゆいけど…痛いよりはマシだと思い込む。
それでもやっぱり、すっごいストレスです。
「負けないっ、かゆみになんて!
アンタと勝負してやるんだからっ」
かゆみをどれだけ我慢出来るか、勝負です。
我慢していれば、そのうちかゆみなんて忘れる…
わけがない。
意識するほどかゆくなります。
「人間って奴はどうしてこうなの~」
かゆみとの我慢対決に惨敗したUSAさんは、ガシガシと掻きむしってしまいました。
「何でこんなにも痛痒いのっ?
痛くてかゆいっていっちばんいや。
あーでもおいしい…」
USAさんは口の回りを赤くしながら、とろろをかき込んでいます。
「も~とろろおいしいよぉ。
でも口の回り、痛くてかゆい~」
水溶性・不溶性どちらの食物繊維も豊富な山芋。
ここ最近、便秘を治すため、食物繊維豊富なものを積極的に摂取していたUSAさん。
マメチュー先生からあらかじめ聞いていた、便秘改善にいい食材のお話。
便が固くなりがちな人は水溶性(海藻類等)の食物繊維を、下痢になりやすい人は不溶性(いも類等)の食物繊維をとるといいとのことです。
山芋好きなUSAさんですが、かゆくなってしまうのが欠点。
“マメチュー先生!
何なんですかこれ!このかゆいの!
山芋のアレルギーですか?”
すぐ電話でマメチュー先生に聞く女。
“おそらく山芋の皮の近くに含まれる、シュウ酸カルシウムと呼ばれる成分が、かゆみの原因だと思われます”
針のように、尖ったトゲトゲの形をした針状結晶。
皮をむいたり、すりおろしたりすると、組織が壊れ皮膚を刺激する。
“もしどうしてもかゆみが我慢出来ない場合は、お酢を付けお湯で洗い流すとおさまりますよ”
“いいこと聞いた。そうなんですか?”
“はい、そうなんです”
我慢が出来ず掻きむしってしまうと、さらに刺激が加わり悪化してしまう可能性があります。
ただ体質によっては、山芋を食べてもかゆくならないという人もいるそうですよ。
“えっ!トゲトゲに負けないお肌の人なんているんですか?
いいなぁ。
じゃあ先生、色々教えて頂いてありがとうございました”
“いえいえ、それでは失礼します”
トゲトゲがあたしを突き刺してきている…
だから痛痒いのね。
トゲトゲ…
山芋地獄沼。
そんなのがあってさ。
そこに突き落とされちゃったりしたら、どうなるのかしら。
全身が山芋沼の針に…
そんな不必要な想像をするUSAさん。
「いぃやあぁ」
「かゆい、もぅ何これ。
だいたいかゆみって何のためにあるのよ」
“マメチュー先生~!”
“はい、マメチューです。
かゆくなる理由ですか?
まず痛みは、身体がダメージを受けていることを知らせる防衛システムです。
そしてかゆみは、異物が付着したときに毒の可能性を考慮し、取り除こうとする反射行動です”
“毒による痛みを感じる前に、排除しようとするシステムという事ですか?”
“はい、そういうことです”
“そうかぁ、マメチュー先生サンキューでーす”
“はい、失礼します”
っていうか毒を排除するシステム?
なにそれ…
過剰すぎない?そのシステム。
でもって、そもそもよ。
「あたしはなんで便秘なの?」
普段は快便なのに、近頃便秘になってしまったUSAさん。
何やらストレスが溜まっているのか、いつもよりイライラしている様子。
ご時世柄、お外で遊び回れないからでしょうか…
「ノミが体中に住んでいる野生動物なんかは、どんな風に過ごしているのかしら?
あたしなんかより、毒に触れ合う機会も多そうだし…」
もぅ、変なこと考えるのやめっ。
山芋はやめてキムチ食べよう。
そんでヨーグルトにオリゴ糖かけて、乾燥プルーンも入れちゃおう。
「飽きないように、他にも便秘にいい食材探しておかないと」
女性誌の便秘特集を読みあさる。
「ん?米ぬか豆乳?
蜂蜜入れて飲むんだ…おいしそう。
ついでににがりも入れちゃおうかな?」
さらに米ぬかには、かゆみを抑制する働きもあるそうです。
「まゆちゃんと会うの明日よね?
その前にこのポッコリお腹なんとかしないと、笑われちゃう」
女子はこういうことに、目ざといですからね。
そして食材の特徴を把握し、健康を手にすることも大切です。
セルフケアをしっかり行っていると、村長も褒めてくれますからね。
とにかくまゆさんに会うまで少なくとも、しっかり頑張れUSAさん。