パゴロウさんが一緒に暮らすことになった、ポ村の不思議な生物シフォン。
休日の午後。
洗濯物を畳んでいるパゴロウさんを、その不思議生物シフォンがジッと見ています。
シフォンの手には何やら、ティッシュが握りしめられている。
こちらを見ながら見よう見まねで、ティッシュを折り畳もうとしているようです。
その様子はまるで、幼児期の子どもが親の真似をしたがっているのに似ています。
真剣に畳もうとしているシフォンですが、全然畳めていません。
でもパゴロウさんは手伝わない。
勝手に余計なことをされるのは嫌みたいです。
シフォンはこちらを観察しては、生活の仕方のようなものを勉強している。
洗濯物仕事のあとは、パゴロウさんが頭を洗うところを見ています。
今度は頭を洗ってみたいらしい。
シフォンの頭にはフワ毛が生えているので、洗い甲斐がありそうです。
そんなシフォンのためパゴロウさんは、お菓子のカンカンの小さめのフタに、お湯をはってあげることにしました。
ビチャビチャビチャ…
一生懸命お湯をフワ毛につけている。
頭を洗えてシフォンはご満悦のようです。
パゴロウさんも、そんなシフォンを見るのは何となく嬉しい……と思っていたら…
シフォンはそのまま頭を拭かずに、家の中を歩き回ってしまいました。
「ああっ。
シフォンっ、床がビチョに…」
どうやら拭く・乾かすという事を知らないらしい。
パゴロウさんが慌ててシフォンのフワ毛を拭こうとすると、キツく怒られてしまいました。
そのため床のビチョを拭くのにパゴロウさん、苦労する。
「頭を洗わせてあげる前に、拭くという行為を教えてあげなくちゃいけなかったんだな」
相手によっては、一から十まで教えてあげなければいけないこともある。
“相手も当然、理解しているだろう”
そういう思い込みによる説明不足が、ミスを生む原因なのかもしれない。
シフォンとの新生活。
教える立場になった時の、予行演習にもなっているみたいです。