マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

七草がゆ その2

1月7日。

トビー君、マメチュー先生
ケイヒさん、にゃこさんご一行は
春の七草摘みをするためポ村を散策。


そしてすでに
なずな、ハコベラ、ゴギョウ
スズナ、スズシロを
手に入れていました。


残すはホトケノザとセリです。



「さむ、さむっ」


寒さがこたえる1月初旬。


「早くホトケノザとセリを
見つけてナメのところで
おかゆ作ってもらおー!」


「ホトケノザやセリはどの辺に
生えてるんですか?」



「そうですね。
田んぼや湿地など水のあるところ
ですかね?」


ポ村は水の村と言われるほど
水源は豊富です。


「マメ、近くに水たまりが
たくさんある所があるよ」


水たまりというよりは
ポ村のあちこちに存在する
小さな池です。


干上がることもありません。

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「では、行ってみましょうか?」


「よしっ!行こ~!」


「マメチュー先生、ホトケノザって
あの蜜を吸う小さい花ですか?」


「いえいえ
よく間違える方が
いらっしゃるそうですね。
そのホトケノザでは無いですよ」


「えぇ?ボクもホトケノザって
蜜吸うお花のことだと思ってた」


「にゃ!」


「春の七草の一つホトケノザは
コオニタビラコとも言い
キク科の植物ですよ。
そして蜜を吸う方のホトケノザは…」



【花の蜜】
蜜を吸ったりして子どもたちに
馴染みのあるホトケノザは
サンガイグサとも言い
こちらはシソ科の植物です。


そしてホトケノザ以外にも
花の蜜を吸う植物として
有名なサルビア。


実はサルビアの蜜には微量の
毒素が含まれているので多量に
接種すると、気分が悪くなったり
お腹を壊してしまう事があります。


もう一つ蜜を吸って遊ぶ花として
有名なツツジの蜜にも
毒が含まれているものがあります。


ツツジの品種はたくさんありますが
その中で毒が含まれているものは
レンゲツツジという種類のツツジです。


レンゲツツジには
グラヤノトキシン・ロドジャポニンと
呼ばれる毒が含まれています。


多量に接種すると嘔吐、痙攣、麻痺
呼吸困難等の症状が現れます。




「!!ど…毒っ!?」


ケイヒさんが“毒”と聞いて
青ざめた顔で震えています。


何だか分からないけど
心配そうに寄り添うにゃこさん。


ケイヒさんは子どもの頃
ツツジの蜜をたくさん吸って
遊んでいたのでしょうか?


「大丈夫ですよ、ケイヒさん。
今、お元気でいらっしゃるのですから。

ただこれからは気を付けて
くださいね」


「はい!
もう二度と吸いません!」


大人のケイヒさんはもう
多量のツツジの蜜を
吸うことは無いと思いますが
トビー君は気を付けないといけません。


「見分け方としてレンゲツツジは
吸い込まれそうなほど
鮮やかな赤色をしています。

花の大きさはツツジとしては
大きい方ですね」


「分かった、気を付ける。
ってかボクももう
ツツジの蜜は吸わない」


「ではトビー君。
お友だちにも気を付けるよう
伝えて下さい。

もしツツジの蜜を吸って中毒症状が
出ているお友だちを見かけた場合は
すぐに病院に行くように
すすめてあげて下さいね」


「うん。
くま先生のとこ連れてく。

吸わないように注意してあげる」


「あっっ!!!」


「ぎゃあ!
もう…何だよ。トビー」


毒の事で怯えていたケイヒさんは
ことさらトビー君の大きな声に
驚いてしまったようです。


「みて!ケイちゃん!
あれってセリじゃない?」


気付くとトビー君たちがいる辺りには
たくさんの水たまりがありました。


どうやらとても水気の多い場所に
来ていたみたいです。


「ほんとですね。
おや?春の七草の方の
ホトケノザもあるようですよ」


「えっ?あの黄色いお花?
可愛い…」


「にゃはぁ~」


「でも見ろ!
すっげぇ取りづらそうな斜面に
生えてんぞ」


「ほんとだ…」

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次回へ続く