マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

年賀状

楽しかったクリスマスが、終わってしまいました。


日本ではやはりそんな感傷に浸る間もなく、早速お正月に向けて準備を開始します。


ポ村の人々もお正月飾りを購入したり、おせち用の食材を買ったりと、年末迄に色々と買い揃えています。


ポ村の住民の中には冬眠・冬籠もりするご家庭もあるので、この時期になるとより食材を貯め込み、充実させていきます。



ちょっと遅めかもしれませんが、パゴロウさんはクリスマスが終わった直後から、年賀状を書き始めました。


「早く書いておいた方がいいのに、どうしてもクリスマス前に年賀状を書く気にはなれないんだよね」


なので今はもうパゴロウさんは、年賀状でしか交流をしていない方にしか書いていません。


直接お正月にご挨拶を出来ない人たちに、年賀状を送っています。



「えっと…
今年はねずみ年だったから来年は…

丑年?」



そう来年、2021年の干支は丑です。

辛丑(かのとうし)です。



十干と十二支を合わせて干支。



丑年の丑は土用の丑の日の“丑”

丑三つ時の“丑”


昔はこうして日にちや時間、方角は干支を使って表していましたよね。



有名なお話ですが、丑が十二支の中で“2番目”なわけ。



昔々あるところで、お釈迦様がおふれを出しました。




“元日の朝、お釈迦様の元に一番早く来た者から十二番目に到着した者迄を一年交代で、その年の守り神とする”



…守り神となる………


それはやはり名誉な事なのでしょうか?


おふれを聞いた者たちはそれになるために、みな頑張ってお釈迦様の元に向かいます。



何しろ“守り神”と言う立場をお釈迦様は、なぜだかマラソン的な競技を行って決めると仰っているのですから…


そこで足が遅いという悲しき自覚をしている丑は、前の晩のまだ暗いうちから、お釈迦様の元に辿り着くために出発しました。



何だか多少ずるっこい気がしますが、細かいルールをお釈迦様がお決めになられていないのであれば、それはセーフの範囲内なのでしょう。


カポカポカポ…


丑さんは頑張って一番にお釈迦様の元に辿り着くため、重い体で歩いて行きます。


カポカポカポ…


「チユー!」

なんと!!

ほんのりずるしながらも、頑張っている丑さんの背中に飛び乗ってきたねずみ。

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なぜねずみは、丑さんのほんのりずるに気付いたのか…


簡単に丑さんに追いつく位なら、ダントツ一番を目指せばいいのに…


暗いうちから眠い目をこすりながら出発し、ねずみが途中から背中に乗っていても気付くこと無く頑張っていた丑さん。


そしてずるっこのねずみ…


ゴール直前で丑さんの背中から飛び降り、一番をかっさらう。


「チュー!」


楽してんだから二番でもいいのに。


あの議員さんみたいに“二番じゃダメですか?”って聞きたくなっちゃうよ?



一番になると何か特典があったんですかね? 


爪の甘かった丑さんは結局、こうしてねずみに敗北。


お釈迦様の元には、二番目にゴールするという結果に終わってしまいました。


さて一方のねこさん。


ねこさんが十二支に入れなかったお話も有名ですね。



いくつか説があるようですが、一番有名なのはねずみに騙された話。


出ましたねずみ。



ねこさんがねずみにおふれの日にちを確認した所、一日遅れた日を教えたそうです。

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ねずみときたら、いちいち意地悪。


さっきから行動がずっとくそ…


そんなにもくそなのに、ねずみがくそだと言うことにねこさんは、気付かなかったのでしょうか?


いつの時代のねこさんも抜けてます。


そんなねずみに騙されたぼんやりねこさんは、お釈迦様主催の元旦マラソンに参加出来ませんでした。


いくら騙されたとはいえ、元旦迄に他の方たちからマラソンの日時についての情報は入らなかったのですかね?


周囲の空気を読めなかったねこさん。


こうしてねずみにやすやすと騙されてしまったねこさんは、恨みつらみをねずみにぶつけるため追いかけ続けるのだそうです。


積年の恨みは恐ろしいです。

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でもだとしたら、さすがにしつこいな…


そのしつこさ…親近感湧いちゃうよ?


確かにねこさんは、嫌な出来事はいつまでもしぶとく覚えていますからね。



あいつは抱っこしようとしてくる
→→→
あいつの前では捕まらないように素早く通りすぎる



嫌な事を回避するために学習もします。



忘れなよ…昔のことなんて…



まあでも、嫌な事をしつこく覚えているのはお互い様なので、強くは言えません。



元旦マラソンに参加できず、実力を見せられなかったねこさん。



ねこ森町のねこさんしかいない状況で、競争したら誰が一番になるのでしょう?



すばしっこい選手権ではどの子が勝つのかな?



若いねこちゃん?


外ねこさん?


男の子と女の子…
ねこさんの足の速さは、性別で変わるのかな?



短毛・長毛でも違ってくる?


体重によっても違ってきそう。


「元旦マラソン、1位になったらちゅーるにゃすか?」


「そうですね」


「頑張りますにゃ!」


順番はやはり大事ですから、1位のねこさんにはご褒美です。


正々堂々競い合ってほしいものです。



でも瞬発力はあっても持久力のないねこさんたちは、給水所から動かなくなっちゃいそうですね。

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