マメチュー先生の調剤薬局

マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

薬剤師のピッキング

薬剤師が行うピッキング作業。


ボク、パゴロウ的には
ピッキング=お買い物
みたいなイメージがあります。


「まずはお肉っ!」

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薬剤師が行うピッキングとは、処方せんに記載されている医薬品を棚から取り出すことです。

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体調の悪い患者さんをお待たせしないよう、素早く行う必要のある作業です。


【本日の任務】
ナメ江さんをお待たせしない

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ナメ江さんが働いているお店
“小料理屋 三すくみ”
の開店準備をするため、今日は早く帰宅したい
とのことです。



“今日の特売品は、全て手に入れるのだ”


そんな勢いで薬を取り出します。


「よーいっ!スタートッ!」

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医薬品を取り揃える早さ、全国ナンバーワンを目指します。
 

でも素早くピッキングを行う以上に、薬の取り違えをしないことの方が重要。


“ちょっとぉ、マヨ忘れてるじゃん!
これじゃあタルタルソース作れないじゃんっ!”


お買い物同様、ピッキングでのミスは絶対に許されません。



調剤薬局には平均、1000種類以上医薬品が存在します。


それを予め覚えて置かないと、素早く取り出すことは出来ません。


マメクスリカフェで、ピッキング作業が早いのは、てんま先輩。


“昔から何でもしっかり記憶出来るように、鍛えてたんだ。
実は妹の記憶力が突出して凄いんだけど…

私が妹との事を忘れると悲しそうにするから。
だから記憶したことは、なるべく忘れないようにしているの”


てんま先輩は処方せんの内容を、写真のように一瞬で記憶します。


ピッキング作業にビビって、またお熱出している場合じゃありません。


とにかく手を動かします。


調剤事務のUSAさんが、処方せんを入力している間に、薬剤師は横からその処方せん内容を確認し覚える。



しかし同じ薬品名でも剤形が違うものもあるので、間違えないよう確実にチョイス。


色々な剤形があるのは、錠剤などが飲みづらい患者さんの薬を、飲みやすいものに変更するためです。

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同じ剤形という以外にも、同じ薬品名なのに処方せんには商品名で記載されていたり、成分名で記載されていたりと処方せんを記載する人によって記され方も様々。


「商品名も成分名も全部覚えるっ!」



劇薬などに関しては特に間違えないよう、保管場所も別にしてある。


「劇薬の保管場所は、あっちの棚っ」


先発品・後発品の違いも覚える。


「あ、これはジェネリックだ。
ということはロキソニンではなく、ロキソプロフェン」


先発品と後発品は成分に関しては大きな違いはありませんが、値段が変わってきます。


ミスをしても健康被害は深刻ではないかもしれませんが、経済的な負担は大きくなります。


しかも薬品名がかなり類似しているため、ミスを起こしやすく要注意なのです。



マメクスリカフェでは、マメチュー先生が注意喚起の張り紙をしてくれています。


【ミスしやすい薬品名】
※要注意ですよ※
プロタノール・プロスタール
マイスリー・マイスタン
等々…



他にも必要な錠数を素早く計算

【優しい算数】
ロキソプロフェン一日3錠、5日分必要な場合、用意するロキソプロフェンは、何錠でしょう。


答え:15錠

 

さてようやくピッキング作業終了。
「ナメ江さん、お待たせ致しました」


「マァ、有リ難ウゴザイマス」

安心したお顔のナメ江さん。



良かった、開店準備には間に合いそうです。


今日は特別に大きなおじさん・ヤマオさんに協力して貰い、ナメ江さんをお店まで運んで貰います。

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「ヤマオさん、ナメ江さんをよろしくお願いします」



ピッキングは集中力が低下するとミスしやすくなるので、毎回気を付けて行わなければいけない。


神経を使いながらのお仕事です。


その為、疲れは感じているのですが、緊張していたせいかお腹があまり減りません。


とは言えしっかり食べて、明日の仕事に備えて体力をつけなくは!



今日は、ことあと三すくみに行ってみようかな?