土曜日の午後、ポ村は秋の爽やかな空気に包まれています。
今日もマメクスリカフェのスタッフは、元気にお仕事。
土曜日のマメクスリカフェは午前中までです。
しかし雑用が色々とあるので、スタッフのお仕事は今日みたいに、午後までかかることもあります。
そこで午後のお仕事に取りかかる前にリフレッシュするため、マメクスリカフェのスタッフみんなで休憩をとることにしました。
マメチュー先生が用意をしてくれた、美味しい生のフレッシュハーブティー。
秋の肌寒さにも比較的強いという、レモンバームです。
先ほどプランターから採取してきたばかり。
みんなでハーブティーを頂こうとしたその時、急な突風が吹いてきました。
その風のせいで摘んであったハーブが、飛んで行ってしまう。
「わあっ!」
パゴロウさんはハーブを慌てて追いかけます。
水たまりでお水を補給していた木じじいやクラゲさんも、一緒に拾ってくれました。
その時なぜか毛のカタマリが飛んでくる。
「??」
どうやら近くでパゴロウさんから見えない所に隠れていた、にゃこさんの抜け毛だったようです。
丁度今がにゃこさんの換毛期。
冬の被毛になりつつあるのですが、それでも寒くて誰かとくっ付いていたい。
マメチュー先生に抱っこして貰いたかったのですが、パゴロウさんに遠慮して我慢です。
「にゃっこ(抱っこ)…」
そんなにゃこさんの目の端にこの間見た、謎の生物がうつりました。
「にゃ!?あいつ…」
にゃこさん思わず謎生物を追いかけます。
そうやって走っていれば、きっと暖かくなりますよ!
一方マメチュー先生たちの元にはさっきの風の影響なのか、何かがコロコロと転がってきました。
「どんぐりさん?!」
あとからパティスリーマルズでお手伝いをしているりーちゃんが、どんぐりさんを追いかけてきました。
どんぐりころころどんぶりこ
どんぶりこ・意味
①水中に落ち込む時の音をあらわす語
②重みのあるものが水に浮き沈みしながら漂うさま
「だっ大丈夫ですか?」
「はい、すいません」
りーちゃん・どんぐりさんは、いつもお世話になっているマメチュー先生に、マルズさんから秋のお届け物を渡しに来たんだそうです。
その途中でどんぐりさんが、風に煽られ転がってしまったのです。
「タルト引っくり返ってないかな?」
りーちゃんが届けてくれたのは秋のおやつ、かぼちゃのタルト。
「ありがとうございます。
ハロウィンの日のかぼちゃプリンも、美味しかったですよ」
「ウフフ」
りーちゃん嬉しそう。
「じゃあ、まだ他にもお届けする所があるので失礼します」
「はい、お気をつけて。
マルズさんによろしくお伝え下さい」
謎生物を捕まえられなかった様子のにゃこさんは、マメチュー先生とりーちゃんを見比べ、りーちゃんたちの方を追いかけて行きました。
お使い中のりーちゃんたちと、遊んで貰うつもりでしょうか…
この子はまた、邪魔をしてしまうのでしょうか…
どんぐりさん、速攻にゃこさんに再び転がされる。
再度水たまりにどんぶりこです。
次回へ続きます