これまでパゴロウさんが、薬剤師のお仕事をしていて思ったこと。
やっぱり…
上手に聞き役になるのが薬剤師として【重要!】
でも肝心の“聞く”という行為が簡単そうで難しいです。
ボクの理想は、お医者さまと同じくらい…
いやそれよりももっと、患者さんにとって相談しやすい“身近”な存在になりたいのです。
“どうしたらなれるんだろう”
だって、職場のてんまさんすら…
数日前にパゴロウさんと目が遭わないよう、スーッと薬局の前を通りすぎて行ったてんまさん。
(ボクと話をするのが、気まずくて逃げたのかな?)
そう思ってしまいます?
パゴロウさんはマメチュー先生に、てんまさんの事で質問をしてみることにしました。
「あの…てんまさんの事なんですけど」
「てんまさんは普段、人見知りするタイプみたいですね」
「…ですよね」
「でもパゴロウさんは、人のことをちゃんと見ているのですね」
「えっ」
「てんまさんの人見知り…
気づいている人は、少ないと思いますよ。
いつも笑顔ですし。
あの方は患者さん以外、何を話していいのか分からないみたいです」
「ボクと一緒…」
(そして嫌われていた訳では無かったんだ。
もしかしたら避けられているのかなって思ってた。
同じ人見知り…親近感わいちゃうかも。
失礼かな?先輩に。)
「パゴロウさん」
「はい」
「人のことを見抜く能力は薬剤師として、必要な事です。
患者さんは、常に本当のことを言ってくれる訳ではありませんから」
薬剤師が患者さんに薬の説明をする事は、重要な義務です。
とはいえ、とても急いでいる人や、何度も説明を聞いている人には、やはりある程度説明を簡潔にしてあげた方が良い。
一方、病や薬に対していつも不安に思っている人には、来局の度に丁寧に説明をし、更には薬の効果はどうだったのかなど、ヒアリングをしてあげることが大切です。
患者さんにいつも同じ説明・対応はしないようにする!
老若男女ごとに対応は違ってくるし、患者さんの性格や人となりによっても違ってきます。
(言葉にすると簡単そうに聞こえるけど、難しいなぁ)
昔、実習生だった頃に出会った薬剤師の人…
「私…朝はあんまりご飯食べて無くて」
「では食べるようにして下さい」
「あ…はぁ…」
確かに…
その時、ちょうど当時と同じように朝食を食べないという患者さんが、来局されていました。
「朝食は召し上がらないのですね?
でも大丈夫ですよ。
このお薬は、飲み忘れを防止するために服用時間を決めているだけなのです。
食事をとらなくても、朝しっかりお薬を飲んで下されば問題ないです」
「そうなんですか?」
「もちろん血糖値を下げる薬とかは、しっかり食事をとって頂いてから服用しなければいけませんが」
「このお薬は、食事をとらなくても朝飲めばそれで良いんですね」
「はい。忘れなければ構いません。
胃腸障害を起こす心配もありません。
もし気になるようでしたら、スープでもクッキー1枚でも軽いものを口にすると良いですよ」
「朝、水は飲むので、その時いっしょに薬も飲みますね」
パゴロウさんは、マメチュー先生の説明を感心しながら“ふむふむ”と聞いています。
「メモ、メモ」
毎日一歩ずつ薬剤師として成長です。