マメチュー先生の調剤薬局

ねずみの薬剤師、マメチュー先生の日常と、調剤薬局でのお仕事を薬の知識も交えながらほのぼのと描いています。猫好き、猫飼いの管理人の飼い猫エピソードも時々登場します。

ぶさちゃん

ねこという生物はとても可愛い。


辞書でも“猫”を調べた事は無いし、
ウィキペディアも“猫”で検索したことは無いけれど、おそらくどちらも情報として“可愛い”はマストで記載されているのでしょうね。
 
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これはそんな可愛いねこさんを飼う前…
ぽんちゃんやポにゃちゃんに出会う前のお話。



実家に住んでいた頃は、家でねこさんを飼っていなくても近所のねこ屋敷から何匹かのねこさんが、遊びに来てくれていました。



ねこのおばさんのバーバラさんもそのひとり。 

バーバラさん以外の屋敷のねこさんたちは、だいたい縁側にある窓から遊びに来ます。

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ねこさんたちはすりガラス越しに、大人しーく窓を開けてくれるのを待っている。

騒ぐ事もなく、静かに待っています。


ねこさんのピンクのお鼻がボンヤリと、窓ガラス越しに見えたら、慌てて窓を開けにいきます。


“いらっしゃい”


姿を目視する以外にも
“とんっ”
という身軽にねこさんが、縁側の上に乗っかった音でも、あそびに来たことが分かります。


そんなある日。

“ぶー、ぶふぅー、ばふぅー”

普段聞き慣れない音が、窓の外からしました。
 

「ん?なんかいる?」


窓を開けて外の様子を確認してみる。

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見慣れない、ぶっさいくなねこさんがいました。


縁側の上では無く、その下に座り込んでいる。


命名:ぶさちゃん


毛はごわごわ。
首輪はしていない。
そして物凄い鼻息。


多分おひとりで、お外で暮らしているねこさんなんだと思います。


身体がとても重そう。

身軽なねこさん…というには程遠い感じ。


縁側に登ろうとしているらしいけれど、凄く大変そう。
 

「いらっしゃい、縁側登れる?」

重そうだけれどその分、力は凄くありそう。

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ぶーぶーと、凄まじい鼻息を吐き出しながら、縁側をはい上がろうとしてくる。


多分ポいもが知らなかっただけで、ねこさんの間でぶさちゃんは有名だったんだと思います。


おそらくこの辺一帯のねこさんたちのボス。


他のねこさんたちは、ぶさちゃんを見掛けると散っていくしザワつく。

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ぶっさいくで、不器用そうで、令和の世には似合わない雰囲気丸出しのねこさん。
(会った当時は平成の初期くらい)


ねこさんの世界でも、見た目が大事なのでしょうか。


他のねこさんと、一緒の所を見たことがありません。


人に可愛がられる所か、人と一緒にいる所も見たことがありません。



まぁ、ねこは一匹狼みたいなところがありますからね。


幼かった当時はぶさちゃんに対し、比較的あっさりめに接していました。


物凄い鼻息と、爪に当たったら大変な事になりそうなくらいのパワーが少し怖かったのです。


まだねこさんを飼った事も無かったものですから。


ぶさちゃんに会ったのが今だったらな…


ぶさちゃんが自分のことを“可愛いねこさん”と勘違いしちゃうくらい可愛がるのになぁ。


“可愛い、可愛い!今日も可愛い”
“にゃぶー”



自由気ままに愛想も素っ気もなく“ぶーぶー”荒めの鼻息かましながら、日曜の朝にご飯だけを食べに来ていたねこのぶさ。


ねこさん用のご飯は無かったので、焼き魚を少し分けてあげる位しか出来ませんでしたが…



人に可愛がって貰おうなんて、露ほどもにも考えていなかったりねこ。


でもまた会いたいなって、時折思うねこ。



もし当時に戻れたら、すぐぶさちゃんにご飯用意してあげちゃうのにな。


そしてそのあとは余計なことをせず、食べ終わるまで静かにぶさちゃんを見守るのです。

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それからまたいつか、ぶさちゃんがうちに立ち寄る日を、文句も言わずに待ち続けるのです。

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