夏ですね、暑いですね、汗かく季節ですよね。
そして七夕の短冊・流れ星など、星に願う事が増える季節でもあります。
もしお星様が、願いを叶えてくれるなら…
“自分の匂いが分かる”ようにして欲しい!
そうお願いします。
汗っかきの為、特に夏は自分が匂っている気がしてなりません。
“匂いがしなくなる”のではなく、自分の匂いが知りたいのです。
もし匂いの原因が病であるなら、病に気付かず悪化してしまうかもしれないですから…
申し遅れました。
わたくしモチ三と申します。
チビ・小太りかつ、おじさんであります。
この悪条件に加え、身体から悪臭までしてしまうようなら…
いつか、逮捕されてしまう気がします。
そんな日が遠からず来る。
必ず来る。
本日モチ三は、ポ村唯一の薬屋さん“マメクスリカフェ”に来ています。
ここはとても薬の種類が、充実している薬局です。
購入に処方箋が必要な医療用医薬品だけでなく、一般用医薬品もたくさん置いてあります。
そこで今日はとても頼りにしている、マメチュー先生に体臭の相談に来たのです。
マメチュー先生個人相談室。
「汗の匂いや、ベタベタを防ぎたいのですね?」
マメチュー先生は、冷たいハーブティーを出して下さいました。 爽やかでとてもいい香りが、漂ってきます。
一口コクリと飲んでみる。 すると、先程まで大量にかいていた汗や匂いが、どこかに消えてゆくようでした。
「この制汗スプレーはいかがでしょう? 無香性なので、匂いが苦手な方にはオススメです。 汗が出る前に、匂いを防ぐ事も出来ますよ。」
「スプレーですか。 確かにスッキリして気持ち良いんですけど…」
スプレーはちょっと苦手です。 学生の頃に女子から、制汗スプレーを吹きかけられた事がありました。 あれはイタズラだったのでしょうか?
突然背後から冷たいスプレーを“シュッ”と吹きかけられて、非常に驚いてしまった事を覚えています。
それはもう、女子が引いてしまうほどに… 当時何も知らない学生だった私は、制汗スプレーの存在を知らず、何事が起こったのか全く分からなかったのです。
そして私に掛けられたスプレーが、制汗スプレーなるものだと知ったとき…
“何故掛けられたのだろう?”
思い悩みました。 制汗スプレーを何故?と…
この出来事がきっかけで、自分の匂いを気にするようになってしまったのだと思います。 おじさんになってしまった今は、世の中に生息している自分と同じおじさんたちの匂いが、気になるようになりました。
おじさんの匂い…嫌…
こんな匂いが自分からも? “まさかっ!?”
考えただけでも、恐ろしくて恐ろしくて震えます。
限界超えてます。 必要あるのでしょうか? ここまでの匂いを発する必要が…
忌々しい! この匂いっ!
「モチ三さん?」
「あっはい、すみません」
「スプレーが苦手でしたら、こちらの消臭パットはいかがでしょう?
汗もニオイもしっかり防いでくれますよ。
匂いの元である菌も殺菌してくれます」
「これ頂きます!」
おじさん頑張ってこの夏、匂いのケアします。
そばにいても、嫌がらないで下さいね。