トビーくんはくまじろ先生と遊んでから、マメチュー先生と遊ぶのが日課です。
季節はまだ春。
でも今日はとっても暖かな日です。
マメチュー先生のお店の前で、ぼんやりしているナメ江サンを発見したトビーくん。
「見て~、くまじろからコーラ貰ったぁ」
「トビーサン、コンニチハ」
雌雄同体ですが、女子感が強めのナメ江さん。
トビーくんとのゲップ競争には、抵抗があります。
「ねぇ、やろ~!負けたらデコピンねっ」
「勝ッテモ、デコピン出来マセン~」
「じゃあ、しっぺ」
「ソレモ無理デスゥ」
「…………。」
「ねぇねぇナメってば」
「シクシクシクシク……」
一方その頃マメチュー先生は、フロ次さんとコーラを手作りしていました。
実はコーラは元々、アメリカの薬剤師が作ったものでした。
当時は炭酸は入っておらず、頭痛薬だったそうです。
(ついでに、ペプシコーラは胃薬だったとか)
コカの葉(コカインの原料)とコーラの実の抽出液から作られていることから、コカ・コーラという名前がつけられたとのこと。
但し、現在のコーラの成分には、一切使用されていません。
“マメチュー先生・特製手作りコーラ”には、柑橘類やスパイスを加えてある大人味コーラです。
「夜はこのコーラにお酒を入れても美味しそうデスね」
「良いですね。おつまみも作りましょうか」
そんな二人をいつの間にかジッと見ている小さき者。
「それもコーラなの?」
「これはスパイス入りなので、トビーくんにはまだ早い味かも」
「飲めるよ。もうお兄ちゃんだもん」
ワガママ言ってマメチュー先生からコーラを略奪。
しかしやっぱり少し癖がある為、一気には飲めずちびちび飲むトビーくん。
「これゲプン出ない……」
少しずつしか飲めないので、ゲップが出せないとブツブツ嘆く小さき者。
「トビーサン、ゲップヲ我慢出来タ方ガ勝チニシマセン?」
胃の中で炭酸と胃液が化学反応を起こして、二酸化炭素が充満し排出されたもの、それがゲップです。
胃を通過してお尻から出るものがおなら。
どちらにせよナメ江さんは、ゲップが出ない体質です。
「それずる~!ナメったらずるして勝とうとしたぁ」
「アア……ソンナツモリハ。デモ、デモゴメンサナイ」
「炭酸を飲んでゲップが出ない方法ですか?確か胸を張って、顎を引いて、喉を閉めるように息を止めると出なくなるそうですよ」
「そうなの?やった!新しい技覚えたっ!」
「ゲップとおならから、大量にメタンガスを放出する生き物って何かご存知ですか?」
「メタンガスって何?」
「地球を温暖化にしてしまう悪いガスです」
「悪いゲップとおならを出す……分かった!まゆだぁ!」
まゆが近くにいないかキョロキョロし、不吉な想像をするナメ江。
「正確は牛さんですよ」
「ウシ?あいつ悪いゲップすんの?」
「今はご飯を変更してメタンガスがなるべく出ないよう、工夫しているらしいです」
「じゃあ、トビーくんもゲプンしないようにしよう!」
「そうですね。ゲップには、胃がん等の病気が隠れている場合もありますし。無闇にゲップをしていると病の判断が正確にできなくなるかも知れませんからね。」
ゲップごっこ禁止!